w BPM200
吐き出した言葉の正体も
耐え難い痛みの数々も
解らないみたい
すぐ傍に居るのに
積み上げた恐れと寂寞を
飲み込んだ蕾が花と成る
目を開くのは
胸に潜むアイソトープ
あの日誰かの声が聞こえた
「気分はどう?」
存外悪くはないが這い寄る違和感
なんで声がするんだ
誰もいないのに
口から零れ落ちた「一体誰なんだ」
あなたは呟いた
理解出来なかった
「私はあなた。」
嗚呼やぁやぁドッペルゲンガー
気分はどう?
存外悪くはないか
そいつは結構
「一体誰なんだ」って言葉を零して
悪夢を見ているような顔に向けて
真っ直ぐに呟いた
「私はあなた。」
当然予想していた困惑の表情
そうさ二重人格さ
これからよろしくな
フィクション映画のようなプロローグ
月日は過ぎていった
互いを思い合っていた
いつの間にか
吐き出した言葉の正体も
揺れ動くあなたの感情も
解らない。同じ身体に居るのに
啜り泣く声さえいつの日か
鳴り止まぬ喧騒の渦の中
手を伸ばしても触れられぬ
アイソトープ
一つの身体に宿る二つの人格は
共に時を重ねるうちに
互いを思い合うようになっていた
しかしじっと待っている終わりは
決して喜べるものではなかった
ねえ、いつか私達は
どっちか消え去って
別れる運命
辛い時も幸せな時も
いつも傍で微笑んでた
終わりの無い始まりは無いのに
溢れ出た言葉の正体も
振り返るあなたの心情も
全部解っていたい。解る訳がないのに
消えかけるあなたの掌と
雲隠る表情を追いかけて
消え残る私
崩れていくあなた
一つの身体に宿っていた二つの人格は
いずれ独りになる運命を理解していた
幸福も苛立ちも葛藤も焦燥も
分け合えていた時間が崩れてしまった
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