僕らは走る。校舎の中を。
一応放課後なので、あまり残っている生徒はいない。というかここに残っているのは僕らだけなのではないか。



「ていうかさ…」
「何?神威」



僕は初音(と呼んでいいのだろうか)に尋ねた。



「僕は、君をなんて呼べばいいんだ?」
「はぁ?なんで?」
「いや、だって君『ムーンリット・アート』っていう地球を創った神なんだろ?なんて呼べばいいのかわからなくて」
「たしかにわたしは『moonlit art』だけど…ずっと身近に居た人に急に堅苦しくなられるのも嫌だし」
「じゃあ『初音』か『ミク』のどちらで呼んでほしい?」
「『ミク』で」
「了解」



初音…もとい、ミクのあとを僕は走った。



「ていうかミク」
「今度は何!?」



うぉう。ミクさんキレかけてる。



「なんでずっと校内を探すのさ!?」
「なんかグミが言ってたのよ、『箱庭への入り口はこの学校にある』って」
「…君は知らなかったのか」
「いいえ、世界が再構成される度に箱庭への入り口もぽんぽん変わるのよ…」
「それはめんどくさいね」
「えぇ」



そういえば…グミはどうなったんだろう。

ってアレ?



「ねぇミク…ルカは?」
「…あ」






…。
……。
…………。








「忘れてたッ!!」








ということで、ルカと『世界の建造主』を同時に探すことになった僕らだった。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

僕と彼女の不思議な校内探検 16【リレー】

閲覧数:489

投稿日:2011/11/14 10:43:54

文字数:606文字

カテゴリ:小説

オススメ作品

クリップボードにコピーしました