ガチャ…
僕は次の部屋に入ったとたんに瞬きした。なぜなら、次の部屋は色で溢れていたからだ。構造は1番目のレンの部屋と大して変わらないのに、壁や床は極彩に塗り固められていた。花瓶に活けられた薔薇なんかは花びらの一枚一枚の色が違った。そして、部屋の中央には丸い机と2脚の椅子。そしてその片方には眼鏡をかけた、僕とあまり背の変わらない少年が両腕をだらりと下げ歌いながら座っていた。その少年は僕が入って来たのに気づくと、僕に椅子を勧めた。僕はとりあえずそれに従う。
「こんにちは、僕。僕はレンだよ。」
眼鏡をかけたレンがそう自己紹介する。そして、紅茶を入れてくれた。その紅茶は七色に輝いていて、僕は一瞬飲むのをためらったが4番目のレンに悪いと思い口をつけた。自らも紅茶を啜りながら4番目のレンは語り出す。
「君があの扉から来たって事は、今までの僕にも会って来たのかな?」
「今までの僕?」
僕は明らかにこれまでのレンと違う4番目のレンの態度に驚きながら聞き返した。
「そう、無邪気で臆病、大胆な僕達…僕は彼らの延長線上にいる存在。」
「えっ!?…でも今までのレンに比べて、特に3番目のレンに比べたら今の君は幼く見えるけど…」
僕は率直に思ったことを口にした。3番目のレンは青年と呼べる年代だったが、今目の前にいるレンや僕は明らかに少年の部類だ。
「まあ、身体の成長とは違うからね。精神の成長とでも言っておこうか…3番目の僕は何も掴めず諦めてしまった。でもそれで終わりではなかったんだよ。現に僕は今ここにいる。」
僕は難しくなりだした話に頭を抱えた。話に理解が追いつかないのだ。
「そんなに難しいことじゃないよ。僕達は歌うそして代償を払い消えていく。そして次の僕に繋ぐんだ。いずれ実を結ぶときが来るまで、僕等は何度でも僕を殺すだろう。」
僕は理解できなかった。そして黙ってうつむいてしまった。すると、再び4番目のレンは歌いだした。
「大丈夫、今は理解できなくても…理解し、学ぶことで僕は色を失い成長していくんだ。それが歌うことであり、色を失うことなんだ。それでも僕は歌う、色を増やすために…」
レンの歌声が弱くなり、消えた。僕が顔を上げたときには既に4番目のレンはそこにはおらず。空っぽの椅子と、先ほどよりも色の増えた部屋だけが残されていた。その部屋の色の数は既に充分の上をいっていた。
僕は部屋に一人でしばらくいたが、僕の入っ来た扉の反対側の壁が黒くなり扉が現れた。僕はほぼ無意識にその扉の前まで行き、取っ手に手をかけた。
僕―7番目の僕④―
mayukoさんの7番目の僕(http://www.nicovideo.jp/watch/nm10697814)を勝手に小説にさせて頂きました。
もう、4番目まで来ましたね。この歌は解釈を間違えているのではないかと何度も不安になりますね。
という事で4番目の盲目のレンには作者の悩んだ解釈を語って貰いました。知識あるゆえの盲目なのですが伝わりましたかね?
ちなみに僕は4番目のレンが一番好きです。
続きはこちら(http://piapro.jp/t/_BCu)
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