ツナガルロマネチカ

 君と僕の手のひらを
 重ね合わせるために
 繰り返そう
 1/nの君を見つけ出すために


 錆びた部屋を抜け出した太陽が
 プラスチックの毛布にくるまって眠る
 歯車から垂れ落ちた血液を
 瞳のない猫が舐め取った

 君の心理に潜むハンプトン・メイズは
 偽物のように門を閉ざしている

 君と僕の手のひらを
 重ね合わせるために
 繰り返そう 試行回数は計器を振り切って
 僕は君の
 はにかんだ笑顔を見たいだけで
 あの日のように
 僕の髪を手櫛ですいてほしいだけで


 箱の中で花開いたクロッカス
 裏切られることに怯えているから
 落ちた雛が死に行きながら鳴いた
 信じていいのだと知ったから

 夢と現
 隣で横たわる君に
 骨ばった腕を伸ばそうと足掻いた

 何度だって夢を見よう
 何度だって繋がろう
 コードを挿し込まれた脳が悲鳴を上げても
 何度だって夢にしよう
 何度だって狂おう
 眠り姫が いつか僕に笑顔を見せてくれるならば


 君の手に
 心臓に
 唇に
 言葉に
 僕の指がずっと触れていたことに気づいた
 繰り返した
 繰り返した
 果てなき果ての先
 眠り姫はいつだって僕の隣にいた
 目を開けて
 目を閉じた
 ほんとうが怖くて
 いつのまにか
 繋がっていた手
 優しく握りしめられた

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

ツナガルロマネチカ

閲覧数:31

投稿日:2022/12/24 07:09:37

文字数:575文字

カテゴリ:歌詞

オススメ作品

クリップボードにコピーしました