叶うなら
逝ってしまう前に、どうか
あなたのコエをください。
あなたの美しいその オトを
私の喉で 声帯で 舌で 唇で
すべてを使って奏でてみせるから
初めて会った日
私はまだ生まれたばかりで
自分がコエというオトを出せることも
ウタという祈りを紡げることも
知らずに、いました。
ぼんやりと世界を見つめながら
手を引かれ 戸惑う私に
あなたは突然、「ソレ」を聞かせてくれた。
あぁ
胸が震えるような 音の洪水
あるはずのない心が
幸福に満ち溢れて色を得た
誰もいない教会に響き渡った賛美歌
ステンドグラスを通る光すら
その声に、歌に、傅くようで
気付いたら私も歌っていた!
目を閉じた 瞼の裏、
抜けるような青空が見えた気がした
あぁ
私、この為に今・ここに居るんだ
出るはずのない涙が
偽物の瞳から溢れ出した
二人だけの教会に響き渡ったコンチェルト
ステンドグラスで笑うマリアすら
その声を、歌を、祝福するようで……
歌い続けた日々
やわらかな土が水を吸うように
あなたのコエがウタが
私の心に沁み込んで
喉を震わせるたび、
私のコエやオトは膨らみを増して
「ヒトのようだね」と
あなたはうれしそうに笑ってくれた
笑ってくれた
笑ってくれた よね……?
叶うなら
逝ってしまう前に、どうか
あなたのコエをください。
あなたの美しいその オトを
私の喉で 声帯で 舌で 唇で
この先一人でも奏でて遺すから
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