シャッターの音が響く　いつもと違う教室を
満たしてる笑い声に　追われるように駆け出した

ひとりきり小さく息を吐く　屋上手前の階段
幾度となく隠れては泣いた　この場所もお別れだね

繰り返す毎日の終わりなんて　いつまでも来ないと思ってた
強くなりたいなんて願うだけで　心だけ卒業できずにここに残ってる

『助け合い絆深め　かけがえのない友を得て
　私たち前を向いて　希望胸に旅立ちます』

そんな他人事を聞き流して　見慣れた床を眺めてる
やっとここから出ていけるのに　実感も湧かないまま

居場所を探しては裏目に出たし　結局誤解も解けないし
もやもやとしたマイナスな感情　これからも引きずってくのは分かってるよ

どこかから聞こえる泣き声と　頬伝うのは別の涙
何しても上手くいかない自分に　苛立って八つ当たりもして――でもそれでも

何だかんだ言っても今まで　こうして生きてこられたよね
いつか過ぎ去った出来事としてさ　割り切って受け入れられたらそれでいいのかな

窓ガラス越しに眺めた空　いつもと変わらず眩しいね
今の自分からの卒業証書　そんなものなくたってほらね変わっていけるよ

こっそりと心の奥　自分に向けて呟いた
「まだ好きになれないけど　これからもまたよろしくね」