その場所に君が戻るとしても
少しずつ変わってるはずだから
どこかで安心してしまうね
繰り返しも焼き直しもしないんだ

ため込んでいく罪悪感で息苦しくて
雨の音にノイズが混じっていくとしても
走り出す夜は朝を呼びに行くから
あがきながらもがきながら待っててよ

強く握っていないと離してしまいそう
近く見つめてないと逃げてしまいそう
鬱陶しくても構わないでもごめんね
何も言わないままで押し黙る姿さえ


あの場所を君が辿るとしても
少しずつ終わってくはずだから
どこかで慢心してしまうね
折り返しも縫い直しもしないんだ

吸い込んでいく閉塞感で寝苦しくて
風の音に吐息が混じっていくとしても
駆けていく夜は朝を連れてくるから
弱気だけど無力だけど待ってるよ

今も掴んでいないと途切れてしまいそう
今は繋いでいたいと伝えてしまいそう
面倒くさくて構わないでも悪いね
何か言えないままで俯いた姿さえ


わざと間違え続けたパスコードみたいな
こじ開け損ねた気持ちを勝手に妄想する
何もかも否定されたってそれすらも今じゃ
遠くない未来の思い出し笑いの種だよ

信じたそうな君の背中が見える度ほらね
淀んでいたものが散って舞ってクリアだ
待つのは嫌いじゃないけど今はそばに居て
一緒に朝のダイアルを回しに行くんだから

そうやっていつからか最後の二人になった
小さな夜を背にして大きく背伸びをして
少し爪の伸びた小指を繋いで微笑んで
何かを言おうとしたままの呼吸で朝になる


この場所を君が抱くとしても
少しずつ償っていけるから
どこかで残心してしまうね
振り返りも咲き直しもしないんだ

泣き止んでいく観測点で堅苦しくて
僕の音に嗚咽が混ざっていくとしても
逃げていく夜を朝は赦してくから
笑いながら暮らしながら待ってるよ

そこで構えていないと涙がこぼれそう
ここで気持ちが揺らぐとどこかに消えてそう
辛気くさくて大丈夫?すまないね
全部話したいままで強ばる姿さえ


肝心な色を星の中に閉じ込めて隠し
騒ぎ出した夕暮れの約束を忘れ
奏でられた輝きのハーモニー支えて
礎のさざ波がここに有るのを確かめた

色の名前を聞く前に君がひとつ呟く
「大好きな色」って笑えばそれでおしまい
回し終えたダイアルが転がって落ちる
何度目かの朝に月が手を振っていた

あの月の色だって大好きだったさ
あの星の音だって大好きだったさ

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

朝のダイアル

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投稿日:2023/08/23 23:54:29

文字数:1,007文字

カテゴリ:歌詞

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