「マスター、お帰りなさい」
帰って来た神波を出迎える量産型のミク。
「安田教授とのお話、どうでした?」
量産型のミクの問いかけに、難しそうな顔をする神波。
「…色々と参考になる話は聞けたけど、同時に考えなきゃいけないことも増えちゃったね」
苦笑しながらいう神波。
「そうなんですか?」
そういいながら部屋に向かって歩く二人。神波が冷蔵庫を開けて飲み物を出す。
「…とにかく、僕が安田教授と話をする前に悩んでいたことを話すよ」
「はい」
うなづく量産型のミク。彼女にはあらかじめ今日雅彦と話すことを話しており、帰って来たら詳細を話すと約束したのだ。ただし、雅彦と高野から思った以上に込み入った話を聞くことになるとは思っていなかったが。
「僕が悩んでいたのは、人間関係についてだよ」
「人間関係ですか?」
「ああ、この前のオフ会で、とある女性が人目を避けるように安田教授と話されていてね。それで気になってお二人に話を聞いたんだ」
「はい」
「その女性はPをやられているんだけど、好みが分かれる方らしくて、色々とあったみたいなんだ。それで、あのオフ会の参加者でもその方を好いていないと思われる人がいたらしいんだ」
「はい…」
「それで、そういう人でもオフ会に参加できるように、安田教授や幹事のみなさんが色々と考えて動いておられるという話を聞いたんだ」
「そうだったんですか…」
「それで、さっきまで話してたのは、その時の話の続きで、人間関係についてはどう考えるかのアドバイスをもらったよ」
「…どういうアドバイスですか?」
「自分と相容れない意見を容認できるようになる。もっといえば、他者に対して寛容になったほうがいいといわれていた。ただ、安田教授は最終的には僕自身が考えた方が良いといわれていたね。…難しいよね?」
「はい…、難しいです…」
困惑しながら量産型のミクがこたえる。神波の話を聞くにつれ、どんどんと量産型のミクの顔が曇っていく。
「もう一つの話は、高野先輩とその女性の話さ。その女性と先輩は恋人なんだって」
「…高野先輩に恋人がいらっしゃったんですか?」
「…それは僕も今まで聞いたことがなくて、今回始めて知ったんだ。話を聞く限りでは、その方が色々あったせいで人間不信になって、先輩がその女性を支えているみたいな話だった」
「…」
「先輩は、誰もがその女性のように人間を信じられなくなる可能性があるって…」
「…マスターもですか?」
恐る恐る聞く量産型のミク。
「うん。…考えなきゃいけないことが増えたってのはその話を聞いたからなんだ」
二人を重い空気が包む。
(…私、聞いてはいけないことを聞いてしまったのかもしれない…)
悩んでいる神波の顔を見て、そう考える量産型のミクだった。
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