今を生きれば誰しも訪れ来る
見えない階段を上る日
一段また一段と駆け上がれば
待ち構えるまだ見ぬ未来

久遠の過去に描いた憧憬は
いつか叶うと信じていた
儚くあどけない理想論も
時と共に消えゆく

私は大人には成れなくて
ずっと姿は変わることないけど
大人に成るってなんだろうね
考えてみても分からないままで

一つ増えた蝋燭の灯が揺らいで
影が二つ部屋に広がる
またこうして一年が過ぎていけば
積み重なる記憶の欠片

もし足りないものが自分にあっても
いつか揃うと信じていた
荊棘(けいきょく)で夢幻の希望論も
白紙のまま散りゆく

私は人にすら成れなくて
ずっと姿は変わることないけど
人との違いってなんだろうね
考えてみても分からないままで

今を生きれば誰しも訪れ来る
見えない階段を上る日
私には無いものだと思ってたけど
キミの手で可視化されたんだ

赤色の振袖に腕を通し
椿の髪飾りを着けたら
どうしてだろう 涙が溢れてくるの
悲しい訳じゃないのに

私は大人に成れないけど
私は人ですらもないんだけど
それでもキミがいてくれたから
このままでもいいと思えたんだ

曖昧で不明確な境界線
上に立つ人成らざるもの
差異の区別も無意味と気付けたなら
私はようやく人に成る

白雪が舞う冬空の下で並ぶ
影が二つ道に広がる
振袖から伸ばした手 握るキミと
歩く先はまだ見ぬ未来

私と出会ったその時からずっと
変わらずにそばにいてくれたキミへ
ちゃんと声に出して伝えるからね
「ありがとう」と

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

人成らざるもの人に成る(歌詞)

『人成らざるもの人に成る』の歌詞です。

閲覧数:68

投稿日:2025/10/26 11:40:56

文字数:648文字

カテゴリ:歌詞

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