第17話「呼び方2→カイト兄の憂鬱」
―――――――――――
俺が、神威兄妹と知り合って早一週間・・・の、そんなある日の事
「ボーーーーー・・・・」
最近カイト兄の様子が変だ。
このように遠くを眺めては「ボーっ」としている。
そして・・・
「お兄ちゃん♪お母さんが『もう帰るよ』だって」
幼い兄妹だ、母親と来ていたのだろう・・・
兄の方は小学校高学年と見える、妹は低学年のようだな。
(こう、雰囲気的に・・・)
一方カイト兄は・・・その兄妹を見ていた。
特に兄の方を・・・
それから暫くして
「兄さーん♪買い物終わったよ♪」
俺の妹、ミクが買い物袋を手に提げてやってきた。
「重くないか?」
「平気だよ♪こんぐらい持てるって。」
そう笑って答えるミクだが荷物は明らかに重そうだ
「(まったく無理しやがって。)ほれ、一緒に持ってやるよ♪」
俺は買い物袋の片方を持った
ミクの性格上全部は持たしてくれないため
こうして、一緒に持ってあげるのが一番なのだ
「////ありがと。」
なんか顔が赤かったようにも見えたが気のせいだろ。
「ほぉら♪カイト兄さんも帰るよ」
ミクがボーッと突っ立てるカイト兄に声をかけた
「・・・・あっ、うん。ごめんごめん」
少ししてからカイト兄は慌てて着いて来た
―――――――――――――――――――――
その日の晩、カイト兄が寝床に入った所で
俺達は緊急会議を始めた。
議題は【最近のカイト(兄)について】
「はい。では、最近のカイト兄さんについて分かっていることを述べますね」
司会はルカ姉、何故か伊達眼鏡かけて、制服を着ている。あと指揮棒も・・・
形から入るつもりなのだろうか?ちなみに時間帯は深夜1:00
そんな事を考えている間にルカ姉はちゃっちゃと言い始めた。
主の内容は
「最近ボーっとしている」、「『お兄ちゃん』と言う単語に敏感」
「アイスを食べる量が減った」「何か悩んでそう」の4つだ。
まぁ・・・俺としては全部に心辺りがあるんだが。
全ての原因?はミクのクラスメイト、グミちゃんが兄のがくぽの事を
『お兄ちゃん』と呼んだのが始まり。
まっ、カイト兄にしたら『お兄ちゃん』と呼ばれるのは
すごく嬉しいのかもしれない。
じっしつ『兄さん』と言う呼び名は俺が貰っていて
カイト兄は『カイト兄さん』と先に自分の名前がプラスされて呼ばれている。
なんらか、悲しいのかもしれない。
そんな事を思った俺は、ある提案を皆にした。
返事は、うん。みんな良い子だ。
――――――――――――――
翌日―
「ふわぁ~・・・おはよ。」
なんか最近よく悩むせいで朝早く起きれないんだよね。
直にリンやレンよりも遅くなってしまうのかと内心ヒヤヒヤ
「おはよう♪」
朝食の手伝いをしているミクが挨拶をしてきた。
いつもなら「あ、カイト兄さん。おはよう♪」と言うのだが
何故か今日は違った、そして・・・次の言葉を聞いた瞬間
僕は・・・驚いた?嬉しかった?そんな言葉では表せられないほどの衝撃を受けた
「早く着替えて朝食手伝って『お兄ちゃん』♪」
ズキューン!!・・・聞き間違いではないだろうか?
いきなりのミクの言葉に僕はその場で固まってしまった。
パシーン「何つったてんのよっ、バカイト♪」
声の主はめーちゃんだった
新聞紙で頭を軽く叩かれたおかげで、ようやく動けるようになった
「えっと、とにかく着替えてくるよ/////」
僕は自分でも信じられないほどの心のウキウキ感に少し驚いた・・・けど
嬉しかった。
――――――――――――――――――――――――
それから、数日が経って
カイト兄はいつものカイト兄に戻った。
ただ呼び名が
『カイト兄さん』から『兄さん』に変わっただけなんだけどな♪
そして・・・
「お兄ちゃん♪待った?」
「いや、さっき来たところだ。」
「ん~・・・そろそろ時間だし、それじゃぁ、行くか♪」
「うん♪」
俺の呼び名が『兄さん』から『お兄ちゃん』に変わった。
音♪17
は~いよっと♪
皆さんお久しぶりです^^
長い間放置すみませんでした。(汗
放置してた間色々と忙しかったり気分が優れなかったり・・・
話の構成が思いつかなかったりと・・・
多々トラブルがありまして。
しか~し、それら全てを乗り越えて帰ってまいりました♪
さてさて、今回17話です。
ぶっちゃけると『兄さん』より『お兄ちゃん』派なんですよね僕。
そのため、勝手ながら呼び名を変えさせていただきました。
ミク「お兄ちゃん♪」
奏「なっなんだよ////」
ミク「えへへ♪」
上の二人は放って置いて
最後で奏の呼び名がどうして「お兄ちゃん」に変わったのかは
次回を楽しみにしといてください♪
では、今話をお楽しみください^^
いつものことですか。多少変でもスルー願います。
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