「ハロ」
雨の降る朝、一人窓を開けてつぶやいた。
「ハワユ」
けれど、だれも私の部屋には誰もいない、だから自分で自分に返事した。
「モーニン」
嗚呼、お願いですから気だるい私の体に付いているネジを誰か巻いてください。
ハロ/ハワユ 自己解釈 原曲様ナノウP sm11448603
いつもの朝。
ギシギシとベットを軋ませながらゆっくりと、体を起こし下へ向かう。
食卓には、母と父と弟。
ちっちゃい弟がいつも朝に見ているアニメDVD。
そこには、「ハロ」という皆から愛されていたキャラクターがいた。
いいなあ、私もあんな風に愛されたいや。
「ミク?ボーっとしてないで早くご飯食べちゃってね」
「あ、うん」
急いで顔洗うために洗面所へ向かう。
「なんて馬鹿なこと考えてたんだろうなあ、早くしたくしなきゃ」
誰も聞こえないように小声でつぶやいた。
昨日流した涙の跡が、まだついていることに気が付いたのはもう少し後の話。
急いで朝食を食べて、急いで着替えをしたが、遅刻する時間に家を出てしまった。これはやばい。
だけれど私の口は、
「まあいっか」
と言葉を漏らした。
いつからだっただろう、「まあいっか」が口癖になったのは。
それから連想して、昨日かけられた言葉がふ、と頭によぎる。
「君にこの志望校はもう無理だよ。君には先生はもう期待なんてしないからね」
私だってわかってる。
自分に期待なんて全然、これっぽっちもしていないんだ。
けど、それは一体どういうつもりなんですか?
そう考えることが、まだ子供だという印なのだろうか。
頭でぐちゃぐちゃ考えているとまた涙が出てきてしまうので、私は考えるのをやめた。
そうして、他にも色々ぐちゃぐちゃ考えていたら、あっという間に学校についてしまった。
まあ、遅刻は確定しているけれど。
ガラガラと教室の扉を開け、先生に少し叱られ、自分の席に着く。
「ミクちゃん、何で今日も遅刻したの?」
隣のクラスメイトに声をかけられる。するとそれを聞いていたもう一人のクラスメイトが、
「勉強なんてしたくないから遅く来たんだろ?あ、それともサボるつもりだった?」
違う、違う。
そんなんじゃないよ。
勉強はしたいし、サボるつもりなんて少しもなかったんだ。
そう反論してやりたかったが、何故かその言葉は喉でつっかえり、変わりに
「うん。そうなんだ心配かけてごめんね」
と、嘘が出てきた。
嗚呼、クラスメイトに声をかけられる事でさえ貴重だったというのに。
何で隠してしまうのだろう、自分の意見を。
笑われるのがこわいから?
何でクラスメイトと会いたくないのだろう。
それ本当ですか?
曖昧を詰め込んだような海に溺れて、とてもじゃないが息が出来ない。
少し家族の声が聞きたくなってしまった私は、本当に弱いなあ。
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