夢の中の小さな踊り子
それを見つめる私の背中
ここが何処でどうしてあの子は
そんなひたむきに美しいのか
夢の中で少女は大きく
小さな翼を振るわせる
これは喜劇かそれとも悲劇か
知る事も恋する事も私は叶わない

愛されていたい
どうしようもなくもろい
想いは空へ

夢の中の私にあるのは
身体一つと夢物語
願うならこの夢が覚めぬままに
麦畑の風に身を預けよう
遠くの空で私が呼んでいる
愛しい名をささやきながら
海を渡ってゆくのだと
濡れた枕でまた朝を迎えて

私は

愛されていたい
どうしようもなくもろい
想いは空へ
生きていくことは
意味を求めるのだろう
私はまだ私のこと一つも知らない

一つ言葉をください
時が私を忘れても
あなたのそばにいたい
写真なんかじゃない
私は置き物じゃない
記憶の中で生き続ける
私もあの踊り子も
あなたと共に歩き続ける

出口のない鳥籠に
見合う羽根を持った
外の世界で私は
翔べなくなっていた
星の見えない夜に
丘の上で小さい羽根を振るわせる
そんな夢をみた
これまで全てが夢だったように
背中には大きな翼
手には小さな羽根

愛されていたい
どうしようもなくもろい
想いは空へ
生きてきた意味は
旅の終わりと共にあると
約束した踊る私と言葉の果てで

愛されていたい
どうしようもなくもろい
想いは空へ
さよならが来ても
前だけを向いて歩こう
また会う日にこの気持ちを残しておこう