次の日、私はまた窓を開けて少し欠けた月を見ていた。

昨日は本当に素敵な夢がみれた。
彼への疑心なんて、もうこれっぽっちも残ってなかった。
今日も、素敵な夢がみたい。

「これはお嬢さん、また頼みごとがあるって?」

昨日の少年、夢喰い白黒バクだ!

「えっと、」
「なぁに?遠慮なんかしないで。これが僕の幸せだから。」

そう言った彼はまた昨日のような優しい笑顔を浮かべた。
私はそんな彼の笑顔に少しの安心感を覚えた。

「また、昨日みたいな素敵な夢がみたいの。」
「そっか。じゃあ今日はキスで約束しよう。」

彼は優しい笑顔を浮かべたまま私にキスをして
また素敵な夢を約束してくれた。



それからというもの
私は毎晩彼に素敵な夢をみたいとお願いした。
そのたびに彼は優しく笑って私のお願いをかなえてくれた。

夢の中でなら私は宇宙飛行士にだってなれた。
大きくておいしいケーキを独り占めすることもできた。
ほしかった洋服も手に入った。
好きな人との結婚もできた。

――――あぁ、なんて楽しいんだろう!!



こうして、私は彼のみせる夢に溺れていった。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

【自己解釈】夢喰い白黒バク【part2】

Nem様の夢喰い白黒バクを自己解釈してみました。


細かく分けてあるので文字数は少ないのですが
part3まであります。
これはそのpart2です。

【偉大なる本家様】http://www.nicovideo.jp/watch/sm14926860

閲覧数:433

投稿日:2012/01/21 21:33:33

文字数:483文字

カテゴリ:小説

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