「気にしないでね」って最後のメッセージ
何か繋げなきゃいけないって思ったのに
重たさを投げ捨てるように逃げだした
今更何も伝えられないのに戻れない

「空気読めないのがいい」ってほめ言葉?
真面目に言われたら逆に傷付くけど嬉しい
なのにあの時は無闇に必死になって足搔いて
読めない空気を吸えずに酸欠になってた

励ましも慰めも皮肉に聞こえそうで
言葉を探しているうちに季節は過ぎて
段々言葉を探すフリが上手くなって
伝えたいことが私から逃げていった


「今何してるの?」って突然のメッセージ
何を返せば良いか分からなくて戸惑って
悩んでるうちに「急に言われても困るよね」って
うんの二文字打つのに一時間もかかった

気が付いたらごめんねを送っちゃって
何かも聞かずに「泣かないで」の返事
何で分かったの?って聞こうとしても
画面がびしょ濡れで何も打てなかった

強がりも威勢も虚勢に聞こえそうで
心を探しているうちに時間は過ぎて
避ける言葉を選ぶことも出来なくて
会いたい気持ちが私から逃げてくれない


耳元で誰かが囁く「また傷つくよ」って
だから逃げ続けてた振り返ることもなく
後ろで誰かが笑う「どうせ一緒だよ」って
いつも振り払ってた目を見る事もなく

他の誰かが私を縛るわけじゃないのに
どこにも動けないのは自分のせいなのに
この視界から消そうとする条件反射
そのくせ抱きしめられたいとか思ったり


「もう追いついたね」って後ろで声がした
足が竦んで力が入らなくて焦って
驚いてるうちに「謝りたいのは僕だよ」って
違うって言うだけで何十分もかかった

以前と変わらずに優しく指先を握って
寄り添ってから体を引き起こしてくれる
その温度も匂いも変わらないように感じて
凝縮された記憶が一瞬でよみがえってくる

頷きも首振りも返事にはほど遠くて
幸せを探しているうちに星が降りてきて
酷い私の顔を隠して欲しくて
切ない気持ちが増殖して止まらない


本音を聞きわけたくて耳が遠くなる
心をかき分けた先の音が欲しくなる
醜さに気付いた私はもう人じゃ無いって
世界一好きな誰かを心から消した

耳を塞いでも叫んでもここにあるのに
そして両手を掴んで耳元で小さく
「沢山のありがとうを言いたいから」
「これからも言い続けていたいから」

汚い私はもう逃げなくて良いのかな
醜い私をもう逃がしてくれないのかな
今はわからない知ることもないだから
生まれたての赤ん坊みたいに泣いていた

ふたりぼっちのHappy Birthday

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ふたりぼっちのHappy Birthday

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投稿日:2022/02/22 21:04:14

文字数:1,064文字

カテゴリ:歌詞

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