＃１３－２「みんなには内緒だよ」



グミは、ルカとネルの邪魔にならないようにと、気を使って外にでた


「この辺に何か面白いものはないかな～」


グミが適当に近所を歩きまわっていたところで、【がくぽのナス天国】と書かれた立て札を見つけた


「あ、寒い先輩の農園って、ここかな？」


グミはそういって、ビニールハウスの中に入っていった




「あ！寒いせんぱーい！」


グミは、がくぽを見つけて手を振った


「グミ？！どうしてここにいるでござる？それと拙者の名前はかｍ…」

「散歩してたら、偶然見つけちゃいました！」


がくぽは名前の訂正に失敗した



「グミ、一体何をしにきたでござる？ここは拙者のナス農園でござるよ？手伝ってくれるでごｚ…」

「あ、そうだ！そんなことより！ビッグニュース！！」


またもや、がくぽが言い終わる前にグミが発言した



「……なんでござる？」


がくぽは少し不機嫌になりつつも、ビッグニュースとやらが気になっていた


「あのね…あ！誰にも言っちゃだめだよ！いい？」


がくぽは、【そういいつつ今、拙者に話そうとしているお主はどうなんだ】と思いながらも、
黙ってうなずいた


「あのね…実はね…ネル君はルカさんのことが好きなの！！！」



「へぇ…それはビッグニュースでござるな……」

…
…
…
…
…

「…えっ？！いいいいいい今、なななななななななんと？！」


がくぽは手に持っていたじょうろを投げ捨てた


「だから、ネル君はルカさんのことが好きなんだよ！」

「はははは…またまた…グミ、だだだ駄目でござるよ。せせせ拙者を騙そうったって…」

「嘘じゃないよ！だって、ネル君がいってたもん！(空気読めって)」


がくぽは、ふらふらし始めた





「でででも！ネル殿は女子(おなご)でござろう？同性のルカ殿に…まさかそんな…ははは」

「え？ネル君は男だよ！」

「な！なにぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ！！！ま…真でござるか？！」

「うん。もちろん。だって、ネル君がいってたもん！(ボクって)」


がくぽの視界がぐるぐると回り始める





「せ…拙者は…いままでずっとネル殿は女子(おなご)だとばかり…」

「どうしたの？寒い先輩？ビッグニュースに驚いちゃった！？あは」


その言葉は、すでにがくぽに届いてはいない


「…だとしたら、こうしてはおれん！！！」


がくぽは、猛スピードで走ってビニールハウスから出て行った