≪咲く≫

アジサイの咲く神社を通り抜けて
ふりかえるキミに恋をする

水たまりこえて
ローファーのかかとがかなでだす
16時前の白い空

広がる街を二人で見下ろして
湿った石の上に今日も立つ
ぼくらの歩く速さは未来には追いつけない
キミは笑う
ぬかるんだことばで


『歩いて帰ろう』
手はつながない距離で
胸の音が雨音にかくれる

にごる空ないて
ズボンの裾に染み込んでいる
流る花 つゆのように

ささやく塵をあつめてばらまいて
きのうの夢のように泳げたら
ぼくらの目がさめるとき、見ないでは声が出ない
キミは笑う
ゆびさきがとけても


アジサイを小指ではじいて
リボンを水玉にかえた
空がうつる石の上で
息をするのをやめた


広がる街を二人で見下ろして
湿った石の上に今日も立つ
ぼくらの歩く速さは未来には追いつけない
キミは笑う
ぬかるんだことばで

キミは笑う
ぬかるんだことばで



※16時・・・よじ
 胸の音・・・むねのね

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

咲く

初投稿作品です。
そんなに甘くはない青春がイメージです。

閲覧数:51

投稿日:2010/05/18 21:41:35

文字数:425文字

カテゴリ:歌詞

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