小麦色の追想
蝉の鳴くいつもの街 夏の訪れを奏でて
公園の隅に置かれた 同じ色の水筒
僕とよく遊んでいた 少しだけ子どもな君は
滑り台に腰掛けて 小さいね って笑う
残酷に流れていく 蒸し暑さを
あと何度君と過ごそう
日に焼けた 思い出たちの
笑顔に救われた僕は
小麦色の肌をした 君がいない夏に
不意に夕に足を止め 何処にもない夏を追う
遂に 君が見えなくなってしまう
さよならも言ってないのに
公園の隅に書かれた また遊ぼうと笑顔
残酷に流れていく 蒸し暑さを
あと何度君に贈ろう
日に焼けた 思い出たちは
夏の色を忘れたまま
蝉の哭くいつもの街 夏の訪れを奏でて
机に飾られている 小麦色の追想
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