#10
私がメグミさんたちに読み聞かせの練習に付き合ってもらって、早二週間
付き合ってもらってというか、巻き込まれてというのが正しいのかもしれないが……
今日が、メイコさんが私たちに提示した【読み聞かせ、本番の日】でもある
正直、まだ全然不安でしかない
そもそも、メグミさんの教え方……毎日毎日アドリブが入っていて、統一感がない
どうやって覚えろと……
そこにメイコさんがやってきた
「あらら?イア、あなた随分と緊張してるじゃない」
なんでこの人には、私のことがわかるんだろうか
そんな眼差しを、私は静かにメイコさんに送る
「あなたはね、緊張すると、ものすごく肩に力が入ってるのよ?知らなかった?」
「……言われてみると」
知らなかった……ちょっと、ムッとしてしまう
「ま、もっと気楽にやりなさい。別に完璧じゃなくても、心がこもっていればいいの。それにメグミや音宮さんもいるでしょう?」
メイコさんは笑ってそういうと、奥のカウンターに戻って行った
私は……メグミさんのように気楽にはなれない
かといって、この二週間で上達したミクさんのように心をこめてというものも自信がない
私は……
「イーアちゃーん!」
いきなり、後ろからポンと叩かれて、びくっとしてしまった私
ふりむくと案の定、メグミさんがニコニコして立っていた
「……なんですか」
私はびくっとしたのが恥ずかしくて、何事もなかったかのように平静を装った
「今日は頑張ってね!私はあまり手伝わないから!」
「……はぁ」
メグミさんが手伝わないのは、今日は私とミクさんの二人が主役だから……
「いい?イアちゃんは、笑えば可愛いんだから、笑ってやるんだよ?」
……と、いわれてもなぁ
「こんにちは!イアさん、グミちゃん」
そこに現れたのがミクさん
「ミク!みてみて!じゃーん!今日のあめは湯葉味です!」
出た……メグミさんのよくわからない味のキャンディ
ほら、ミクさんも苦笑いしてる
「え……グミちゃん?たしか、この間、とうふ味のくれなかった?あれとなんか違うの?」
「なにいってんの?湯葉だよ!湯葉!とうふとは色も形もちがうよ?」
いや、色はほとんど一緒だと思うし、それに形も飴玉になってて、ほぼ一緒ですけどね
「でも、もとはどっちも大豆……」
苦笑いのミクさんがそういうと、メグミさんはものすごくおどろいた
「えええ!!ゆ、湯葉って、葉っぱじゃないの?!」
なんだろう……この人をみていると、頭が痛くなってくる……これで本当に年上なのか
これでは、色々と考えている私の方が、おかしいのではないかと思うくらいだ
けれどいつの間にか、私の肩の力は抜けていたのだった
図書館は秘密がお好き#10【イア視点・しるる】
腕がおちたな……と実感した今回
ま、グミちゃん可愛いし、いいかww
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