か細いような赤い心拍の 1ビット通信を辿って見つけた君は
砂漠の下手なオブジェのように 刺さった機体の傍らで笑ってた

“いつまでも夢を見てんなと 現実に撃ち落とされたよ”と血を拭う
砕けた片翼のパネルはあの日と 変わらない遠い空の色を映す

鳥はなぜ空を飛ぶの 自分が鳥だからさ
天翔ける翼も持たない僕らはどうしたら

“これがあるさ”と笑う 君の手が胸を叩く
“生きて信じる力がすべて俺たちの翼だよ”と

もう、一緒に馬鹿やって傷ついて どこまでもついて行こうじゃないか
闇よりも怖い虚無と悲しみに負けてしまう前に
どれだけの涙を流して 傷ついても笑顔で強く歌おう
夢見る未来フライタ
地図にない線の先へ


逆さまになって空から落ちて 叩きつけられて伸びた地面の上で
仰いだ空は余計に青く 遠ざかったはずなのに掴めそうに見えた

大気圏に羽焼かれて レーザーにあわや首を捥がれかけて
それでも止められないのは もうそれが本能だからだろう

鳥はなぜ空を飛ぶの 生き続けるためでしょう
この先も続く明日を終わりまで生きるよう命じられたからだよ

鳥よりも高等だと 豪語する僕らがなぜ
誰かと自分の未来を諦めるようなことをするの

知ることも献身も 幸せな未来作ることも僕らの義務だから
理由も疑いもなくそこへ向かって飛んでいく
裏切られ撃ち落とされて それでも這いつくばって空を仰げ
愚かな未来フライタ
諦め悪くもがいていけ

理想になんか届きゃしないって 決して掴めないって知っても
砂粒のような機体で信じて渡ると決めたんだ
何度犠牲払ったって そりゃもうみんな覚悟して選んだことだ
勇敢な未来フライタ
墜落するたびに近づいていく


平行線がやがて 緯線と経線に変わる
交わっていく僕らが繋ぐ先が 希望の未来となるように


もう、重力も宇宙速度も うるさいノイズも振り切って
互いの手と手借りて深宇宙へも繋ぐスイングバイ
何度翼を折っても あの日憧れたままの空を掴むために
飛び立て未来フライタ
誰も壊せなかった壁超えて

綻んだレーザー網の向こう 夜明けの空が晴れ渡った
さぁ、信じて行こう 座標はもう決めてあるだろう?
迷ったってまた会えるよ 見えないこの線を繋いで飛ぶよ
夢幻未来フライタ
終わらない物語の先へ

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

夢幻未来フライタ

昔作ってたシリーズの新作です。もはや何シリーズと呼んでいたかも忘れたぐらい久しぶりの追加。
過去の負の遺産を越えて、再び希望へと飛び立とうとする段階です。2が打ちあがったからというわけでもないのですが、それとなく探査機はやぶさをイメージして書きました。

閲覧数:178

投稿日:2015/12/13 13:46:02

文字数:963文字

カテゴリ:歌詞

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