sioの投稿作品一覧
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もしも明日 世界が終わるとして
こんな偏頭痛が起きない 明日だったら
三月の雪を少しだけ はやく抱き寄せて
四月の嘘ごと降り積もれば良い
誰かのための きみの 産まれた意味も
まっさらになる朝を見たよ
下手くそな歌を 歌うように震える
知らない感情の輪郭を たしかに、なぞる
明後日は何処へ行こう? ...クリスマスキャロル
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ぼくは嘘つきです
苦悩は曇ったまま 煩悶
頭の中の出来事は 本当じゃないって分かるのに
ぼくの友達はきみくらい
大切にしたいのにな
どうして 傷付けてばかりで 午後の鐘が鳴る
このスピードで歩いて行くには
あの信号の
点滅を待たなきゃ行けない 足踏みをしている
このスピードで歩いて行くために...杉森くんに話すなら
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寝起きに肩を伸ばした後
バイトに向かう為に顔を洗って
「今日は怒られなきゃ、それでいいよ」とか
今晩のご飯どうしようとか考えている
ドクターペッパーの甘さは たまに胃に来る
炭酸が得意じゃない振りをして
そんな自分の甘さも胃に来るような
上手いこと言ったつもりで したり顔をした
自転する地球の丸さの...自転するZ
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不在票の貼られた荷物
いくつもの物語に区切りが付く
電車に乗った加藤君
君の明日は その車窓から、どう映ったろう?
いくつものサヨナラがあったろう
不在票の貼られた記憶を手繰り
瞼を閉じれば 思い出すこと
瞼を閉じれば 思い出す匂い
プルーストの言う通り
何処かで始まった戦争も...失われたYをもとめて
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幸せの青い鳥 二つの眼じゃ捉えられない
思考感情が溢れて 争点を見失って行く
妖精はついぞ現れなくて 帽子の無いチルチル
夜明けの光に追われて ミチルとはぐれたのか
何が正しいのかも分からずに
いくつも宇宙は拡がっていく
インフレしていく世界の輪郭に
迷子のまま触れようとして
ハローグッバイを繰り返...sister
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そよ風と白詰草に 物語の予感がした
不格好なスニーカーで駆け出して この季節をハグする為に向かうんだ
正午を知らせる鐘は誰が為に鳴るのだろう
頬についたままの食べ残しも気付かないで しびれを切らして立ち上がるんだ
出会ったものと同じぐらいに
なにを失って来たんだろう
地平線の果てで飛行機雲が揺らめい...Golden Globe
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蛇遣い座の綺麗な夜だ
全ては無意味でしたか
「生まれて初めて、誰かを嫌いになった」
その感情が無意味にならんように
綺麗に梱包して運んで 未来に言葉にしようよ
虹を解体しようぜ
その終わりに なにかを捜せるように
雨と枝垂れ桜に
あの星が降る様なエスポワール
明日はどんな天気かね...不在票
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宛て書きだったはずの言葉の破片を
宙へ放り投げ捨てた 幾億秒も前の話
星座になれたら それでいいな、だなんて
遺言めいた台詞を吐き捨てたって
明日のバイトも休めない
あのひとは偉大なサン=テクジュペリ
才に悩むと書いて 読んで また書いて
気休めにもならない事しか浮かばなくなって
言いたい事もなくな...夜間飛行
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ラジオから流れた歌とハモって 漫画のような明日を夢見て
ページをめくっても やってくる明日は 味気のない扉絵だった
裸で銃を持って構えるように 無防備な心で生きてたんだ
鏡を見て 林檎を食べて はじめて知った見窄らしさ
でもね オモチャの車から降りないまま
行きたいんだ あのハイウェイの向こうの景色...世界はきみが思うより
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北斗七星をなぞる指と
春に見た天元 睨んでいた
放っておいたら 流しっぱなしのユーロビート
次の曲に繋ぐプレイリスト
魁星が空を眩しく貫いた
歴史の教科書の偉人に落書きをしていた
まだ僕が生まれてきた理由も知らんで
眠れなくて深夜に自転車を漕いで走った
やがて明けていくように 空も白んで
薄ぼんやり...そしてバトンは渡された
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書き出しから すでに震えている
白紙の便箋に必要な言葉
文章の羅列は支離滅裂
言いたい事はきっともう無い
大切な何かを間違え また脛に怪我が出来る
遠い国に行っても変わらないまま
戦争が起きても生活は続く
それでも 健康でいてね 二度と会う事がなくても
たとえば 誰かを殺したとして
何もかもやり直せ...遠い国に行ったら
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摩天楼のネイバーフッド
気狂(ちが)いの青年はミッドタウンを彷徨った
そして、列車は行くだろう
聴こえた車輪の音は拍手喝采に似ていた
積み上げた便箋は 幾分の価値もない
サムデイ 今日をやり過ごす為の方法を捜して
行方を晦ましたシザーハンズ
さようなら、お元気で
この街はとても忙しなくて
それでも ...city
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不安定な季節 神経が痛んでいく
ヴァージニア・ウルフの灯台へ
その歩幅で距離を埋めるように 言葉を探す
遠い国で生きていますか?
違う位相のぼくら お元気で
センキュー、フォーエバーベイビー
ロング・グッバイ ベイビー
サモトラケのニケみたいな ぼくら
アイラブニードユー ベイビー
ロング・グッバイ...ベイビーベイビー
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遠い昔は信じてた 報われる努力と神様が見ている、こと
エリ、エリ、レマ、サバクタニ ひっくり返したら意味不明な言葉
涙の乗車券をうたおう 1965、僕が産まれる前のイギリスで
永遠の音楽が生まれた そういう話もあるぜ
遠い昔は信じてた 物心つく頃には大それたお話がはじまるって
ビリー・ワイルダーの映...ビリー・ワイルダーによろしく
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昨日の呪いを引き摺ったままの朝で
ひどく痛んだまま喉に残っている
引っ掛かったままの言葉が出てこなくて
西陽の眩しさと時間の解決が憎い
まだ声に出来そうにない
あなたと分かち合えない 分かり合えない話の事
引っ掻かれたままの爪痕が消えない
誰にも見せられない胸の奥の中
ノイズみたいに聞こえる幽霊のメ...ダイアローグ
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産まれてきた事を祝われた気がして
季節を鬻ぐように呼吸した
泣いてばかりいないで 僕は背筋を正した
異邦人のままカレンダーを跨いだ
居場所になる何かを探して
カルチャーを食べるようにさらう
泣いてばかりいないで、と言われた気がした
ガス・ヴァン・サントのアイダホの映画
世界と僕とあなたのホライゾン
...異邦人 / Horizon
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おしゃべりが得意な君は
なんでも上手で うらやましくて
真似をするように生きてたら
自分が分からなくなってた
誰かの大事な居場所の
その距離がずっと測れないまま
助走を付けて走るけど
もう既に誰かの場所だ
そうやって辿り着いた ここが居場所だった
まだ何者でもないのに...アウトフォーカス
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自販機のペプシコーラ 駅前東口公園から
少しだけ歩いていこう
今日はまだ辛いから家に帰りたくない
言葉も喉奥で待っているんだ
肺の奥の煙も 胸の奥の痛みも
まだ同じ類の疼きで脳をぼやかす
叶わない夢も 目と鼻の先の
昨日の蛇足の今日の明日も
おやすみ、クララ・ボウに花束を
呪いを解く言葉に逢えますよ...おやすみ、クララ・ボウ
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希釈した躁鬱が月に煙り 口から漏れたニコチンが星の見えない空を遊泳
幾分か薄れたサヨナラに 口から漏れた憐憫で夜鷹に薪を焚べよう
みなの本当のさいわいを探しながら
世捨て人を気取るような日々さ
銀河ステーションで迷子の彼の
その手を取って 此処じゃないと言って カムパネルラを連れ出す
今日の哀しみな...吹く風に乗ってすべて
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何処にも行けないと知っていた 掌に太陽を翳し
鬱陶しい陽射しのせいで 苦しみが明瞭に見える
噛み砕けない痛みを噛んで 立てそうにもないな
ふらつく足取りの為の松葉杖だけを探している
口に含んだ二十一ミリグラムのタール サヨナラのピースで笑えるか
まだ笑い話に出来ない今日も 月が綺麗ですね、と独り言
...ロングハイウェイ
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やさしい人間になりたかった 新宿の映画館にて
ウェス・アンダーソンの新作を待っていた
仕方なくは常套句
「誰かを傷付けないように」 それは難しい相談ね
数ヶ月後の僕ならもう少し上手くやるだろうか
言葉が浮かばなくなって そしたら、どうしよう
誤りのないように伝えるけど また傷付けたらごめんね
沙藤一...クリシェは振り子
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間違えないままでいようね 迷宮入りの事件のあとで
後期クイーン的問題を 何度も海馬で反芻して
間違えたままでロング・グッバイ もう逢えないあなたを想って
物語が人を傷付けるとして それでも物を語ってしまうだろう
莫迦みたいな言葉遊びを 歌と偽って唄うのよ
遠い国のあの人が云うように
「you’re ...日々たちに明後日はある
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とうに世界は終わっていた
サーズデイ ゾンビまみれのクラブで
ショーンは映画を見ていた
フライデイ サスペンス風味のコメディ
殺して 殺して 殺してしまった
フライデイ 真夜中のビバークで
きっと僕だけじゃない フォーマルハウトに見惚れて
サンデイ その夜明けごろに薄汚れ
それでも救われようとした ...世界の終わりとフライデイ・アイム・イン・ラヴ
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ああ 幻を見ていたの
物語にならない事ばっかだったな
でも それを尊いと想えたのは
どうか フラニーの憐れみのように
祈りごと抱き締めるような
視座で世界と関わっていたい
十七になる頃に気付いたの
僕らに生きている意味なんてないんだよ
何も持っていないわけじゃないけど
生きる才覚とやらがないんだよ...考幻学
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歩く葦 にびいろの街で一人
自分と約束したままの少年
お気に入りのバンドとヘッドホン
Noah & The Whaleの3rdAL
迷っていたって何処にも行けない
今に午後が終わって夜が訪れるだろう
僕らに出来そうな事は発明を考えるだけ
見る前に跳ぶ その前に 憧憬を忘れないでくれ
嚥下する前の痛み...歩く葦
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喪失 その翌日
モラトリアムの中を生きていた
色恋 すれ違い ようやく死ねると思った
鳥の群れ 草熱れ
百日咳が治らないように
瘡蓋になった痛みを剥がさないまま
物語る 馳せ参ず
死神の到来を待った
憶えているか でたらめな呪文の中身を
藪医者 角と飛車...百日咳
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サイダーの瓶の中の青いビー玉
秋の夜空に見上げたカシオペア
遠去かる 近付く
染め上げて 色褪せる
誤解は解けないまま醜聞になる
朝の報せにパンケーキとラズベリー
甘く平らげた芸能ニュースとスキャンダル
消化できないまま口から吐き出して
時間が解決してくれる事もある
明日、天気になあれと唄う...サークルゲーム
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地下室の手記はフョードルに
文学気取りの引き篭もりガール
慢性的な体調不良を抱えて生きていて
「ねえ、明日は健康で生きてね」って
声の波形は年老いても
根っこは変わらないものよ
ウヰスキーを飲んで嗄れたいなんて云うけど
声が潰れるだけさ ロックスター・ボーイ
10年前の音楽を 10年後も愛するとは限...Xとかやめようぜ
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グーテンターク 気持ちの良い朝に
迷い込んだガーフィールドによく似た猫
「現象を描きたい」なんてほざいた文豪気取り
今世紀はもうミスキャスト
僕の絵筆だけじゃ足りない色彩と
明日にはもう終わる 予言の日に
どんな光景を見ていたいだろう
怖かったんだろう 信じてるわけじゃないし
分かってしまった 幼さ...その猫はW
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錆び付いた慣性と重力に紐付いて
不眠症を拗らす青林檎
長い前髪とざっくばらんな瞳の
路上の唾みたいな顔を愛した
結末を迎えて逃した あの初夏の答えを
梅雨空を 草熱れを
名曲に曰く若者のすべて
V・フォー・ヴェンデッタ
社長出勤の保健室と 文学気取りの腹痛も
中学二年生何某かの病を拗らせたまま行き切...Vの所在について