禾烙

ちいさな言葉だけ
かたちにならなくて
１）
それはちいさな
僕の思いを
のせて飛んでく青い鳥
いつの間にか
僕の世界はこんなにも
こんなにも
ちいさな言葉だけ...

【１】
A
世界はみんな真っ白で
私もあなたも真っ白で
境界線すら分からない
だから自信がないの
B
私だけの色は
どこにありますか
私とあなたの境界線すら...

【1】
（Ａ）
ガラス越しの君は笑って
ゼラニュームを一輪手折る
あちらこちらを千切られた
あの子たちは今どこへ
（Ｂ）
赤い太陽が睨みつけて
醜い顔の私が
外に出るのを拒んでる...

１　【A】
目をつむって視界から消えたら
諦めようか
２秒数えて深呼吸して
落ちつこうか
【B】
サヨナラサヨナラ
お別れしようか
ぐるぐる回って
限がないから...

１
いびつなまでに　形作られた僕を笑って
毒に浸される思いは　君の眼には決して見えない
「住む世界が違うんだ　僕とは違うんだ」そう言って
逃げ出した僕には　手が届かないけど
棺の中に眠る君が　いつか目を覚ましたとしても
つみきの様に崩れ去って　後も見ずに駆けだす
それでおわり
２
綺麗な顔に　作り出...

いつしか君が過ぎ去ったら
たまには思い出してもらえるような
過去の亡霊に成り下がって
赤い花を食いちぎるだけの存在に
１
遠いところで響く声は
双生を告げるだけ。
うそぶいて逃げ出しても
カンゼンは見つからずに、片割れは烏と共に今はもう亡く。
鳴く。...

「あれ、本当ですか」
「んー？」
間延びした返事をしながら店主は、紅茶の葉を取り換える。
ああ、随分濃くなっちゃったね。と言いながらまるで何でもないように装って見せる。
「本当だよ。さて、3分待たないとね」
店主の燕尾服の胸元から出てきた銀鎖の懐中時計。
ずっと、探していたようなものが見つかったよう...

ノクターン
後から考えても、一体その店の事をどうすれば形容できるかノシュには分からなかった。
青い髪の男に誘われるままにガラスの扉を押しあけて入った店の名前は、「ノクターン」。
最初に目に入ったのは、乱雑としか言いようがないほどぐちゃぐちゃに散らかった本の山に、テーブルの上に投げ出されている数多くの...

ウェルツの古時計
CHORUS:
Ninety years without slumbering,
Tick, tock, tick, tock,
His life seconds numbering,
Tick, tock, tick, tock,
It stopped short
Never t...

思春期真っ盛りの　一応14歳なんだけど
最近毎日重労働　精神的に
止めてほしい　近寄るたび
僕の嫌がる事ばかりするのは
いい加減にしてほしい！
虜にしてあげるよとか
レンレンにしてやるよとか
言ってるこっちは地味に恥ずかしい
それはとりあえず封印しといて。。。
弟が反抗期なの　仕方ないのかもしれない...

（１）
僕の言う事なんて君には
決して届くはずはないだろう
僕のすること全部を君に
理解してもらえるはずがない
「分かっています」って
言ってみたけれど
やっぱり駄目さ　僕にはね、
君を幸せにはできない
僕の手から滑り落ちて...

１
陳腐な嘘がまず必要で
抜け出るための出口も見えず
いのちからがら逃げたつもりが
どこまで行っても地面です
赤い花の中に
顔をうずめて
「大丈夫」
見えないふりして目を閉じてはみたけれど
愛する事が出来るなら...

舞い上がる蝶はほら誰かの悲鳴によく似ているわ
押し潰されそうな街の方隅で膝を抱えた女の子
秩序(ルール)など有りはしないこの街で始まる謝肉祭(カーニバル)
令贅　軋む非日常　足元に咲く天中花
口を開けて冷えた空気を飲み込む
抵抗すらしない死の恋人に優しい口づけを
平行なビルの間を通り抜ける風が
白い...

0.5
確かに封鎖された
空間を僕はセカイと呼んだ
そうする事で何もかも
大袈裟に出来るから
1
永遠に続く怠惰な遊戯
ここはまだ閉鎖空間
空間規律なんか無視して
理想へワープする...

屋敷の奥の奥
日の当らぬその場所に
深淵へといざなう
鈴の音の声がする
ああどうしましょう
格子越しにしか見た事のない「ソト」
私を早く此処から出して
鍵の無い座敷牢
格子から覗く黒の光は
狂気を秘めた魔物の瞳...

【レン】
近づいては離れて行く
何度も愛を求め傷付いて　
求めても満たされることはなく
隙間を埋められるのは貴方だけ
嘘で塗り固めたココロに
視界に入った貴方がヒビを入れる
青い薔薇の下でなら
君と永遠に結ばれるのでしょうか
逃げ出したいよ...