タグ「初音ミク」のついた投稿作品一覧(63)
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アルクノウ -off vocal-
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子供になれなかった僕らは -off vocal-
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言葉が出たがっているんだ -off vocal-
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プラスチックの錠剤捨てて
向き合ったのは 自縄自縛の自分自身
指の先から心が漏れる
「痛いよ」
「痛いよ」
泣き叫んでいる
まだ行きたくないよ
秒針よ 止まれ 止まれ
もう生きたくないよ
それでもまだ立ち続けている...言葉が出たがっているんだ
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明日の先の未来へ
美しい物語なんて僕らには似合わない
筋書き通りなんてつまらないだろう
昨日と明日なら、僕は明日を選ぶ
たとえそれが過酷を強いるものでも
いつか僕らが夢見た
あの懐かしい未来へと
荒野を歩いていく
朝日に映え、露草はきらめいて
南の風、オルガンは何色?...明日の先の未来へ
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ノックノック
心煙る夜明け
今日も明日も何もわからずに
うつむいて歩いた
水溜まり越しの空は花緑青
世界の水圧に
僕の心は耐えられない
世界の水圧に
僕の扉は固く閉ざされて
ノックノック ノックノック...ノックノック
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日曜日のモノローグ
明日の調べを
明日の心を
枕元に用意して眠る
夜明けに銀を
夢路に花を
たくさんの"もしも"にさよならを
もし僕らが友達だったなら
割ったりんごの片方を君にあげよう
蜜の入った部分は僕のもの...日曜日のモノローグ
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ヘニー・ペニーは悔やまない
世界に告ぐ 掃き溜めの内側から
愛を貫いた人魚姫は泡となった
世界に告ぐ 有象無象の言葉で
ナイフを打ち捨てた決意の重さと尊さを
それでも私は書き足そう
とても、とても、陳腐なハッピーエンド
綺麗なものばかり見ていたい
汚いものだけ溢れている
臭いものに...ヘニー・ペニーは悔やまない
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メビウシスタ
幼い頃に
庭の土に埋めた種は
思春期を迎え
僕の背丈を追い越した
成人し
庭の木が実をつける頃には
僕の傍に
誰もいなかった
孤独から...メビウシスタ
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明日の続きが今ならば
明日の続きが今ならば
君に声をかけられるだろうか
明日にはいなくなってしまう
微笑む君の横顔に
明日の続きが今ならば
君の手を取って言えるだろうか
スとキとデとスの四文字を
喉につかえたこの想いを
僕はいつだって、後悔ばかりしてる...明日の続きが今ならば
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琥珀揺れる幻燈
いつか重ねていた
青いフィルム
夕暮れの明滅
影の切り取り線に
裁ちバサミをいくつ突き立てよう
君は苦しむだろう
かつて僕がそうであったように
君は苦しむだろう
世界が音で満たされてからも...琥珀揺れる幻燈
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水素色の手紙 -rewrite-
木漏れ日の加速度から
透明な空の答えを導いて
いつか、届けばいい
水素と同じ色の手紙
涙のように甘い果実には
解けない秘密があると
歪んだふしにくちづけしては
囁き返していた
碧い小瓶を空に透かして...水素色の手紙 -rewrite-
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空想ロケッツ
二秒後の彗星は
時計に甘く溶けて
放課後の隅っこで
トカゲの影を伸ばした
教科書のきれはしに
記された数式が
まばたきのまたたきに
白へと落ちてしまった
恋に似た重力は...空想ロケッツ
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はグルまコンプレックス
歩く、歩く、放課後の道
白線の上
はみださぬよう
落ちぬように
歩く、歩く、横一列で
足並み揃え
見えない目に
怯えながら
隙間ない テセレーション...はグルまコンプレックス
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ツナガルロマネチカ
君と僕の手のひらを
重ね合わせるために
繰り返そう
1/nの君を見つけ出すために
錆びた部屋を抜け出した太陽が
プラスチックの毛布にくるまって眠る
歯車から垂れ落ちた血液を
瞳のない猫が舐め取った
君の心理に潜むハンプトン・メイズは...ツナガルロマネチカ
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モノクロメランコリア
君を嫌いになったわけじゃないんだ
好きという気持ちだけ 置き忘れたまま
いつの間にか周囲は 鮮やかになって
モノクロの僕はただ ひとりぼっちで
歩く ただそれだけでひどく疲れて
空の色なんてもう ずっと見ていない
誰か僕のこころに麻酔を打ったの?
誰が僕の世界に...モノクロメランコリア
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雪のために花が散るなら
「ごめんね」を寄せ集めた
僕らは路地裏を歩く
無実の画用紙は
もう
彼方を行く光
「ありがとう」と言えるのなら
それが幻だったとしても
穏やかな午後は
まだ...雪のために花が散るなら
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人工モノクローム
人工のモノクローム
有限のモノクローム
世界なんか
見たくないから
白と、黒で、すべて塗り潰したんだ
部屋のなか閉じこもって
それでも褒められていたかった
つまらないプライドで
人を傷つけてばかりいた...人工モノクローム
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リチウム
1グラムの遺伝子は
佇む世界の背中に
果てなき海の果てを予感して
幼子をあやすように歌う
例えば僕が死んだら
誰かと添い遂げてほしい
君に幸せになってほしいだなんて
見え透いた嘘ばかりだ
悲しいことがたくさんあって...リチウム
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ヒトトセ
私は、駅のホームの端
誰も気がつかない場所で
小さなベンチに腰掛けて
ずっとあなたを待っている
お気に入りの小説
鍵の形をしたしおり
使い込んだブックカバー
いつか、あなたに渡すための手紙
私は、駅のホームの端...ヒトトセ
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星の海におやすみ
明日を夢見た僕は
きっと辿り着けない
斜めの夏
君に会いたいと気がついた
砕けたラングドシャは
舌に苦みを残して
ほんの小さな
仕返しは終わりを告げた
おやすみ、さびしいこころ...星の海におやすみ
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それでも僕は君の手を握るだろう
君の温度でやけどをした手のひらが痛んでも
触れ合うことをやめない僕たちだから
この世界から雨が消えたとして
仔猫はギターを弾くだろうか
わたがしの雲
甘い星空に
こんぺいとう、ひとつ浮かべて
明日までならきっと届くはず
僕の言葉を夜に刻んで...それでも僕は君の手を握るだろう
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さかしまの天球儀
満月のロウが溶け出して
君と同じ温度になった
水晶の砂のなかで燃える炎は
あどけない蠍の火
無我夢中で駆け出していた
夜の帳が怖くて
ひとりきりでは眠れない夜に
追い立てられて
耳触りのいい言葉ばかり...さかしまの天球儀
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ワインカプセル
壊れかけた時計は短針を恥じて
自らゴミ捨て場を目指す
角砂糖の意味さえ失われたまま
マドラーは空気を掻き混ぜた
押しのけられたピースは旅に出たまま
いつしか取って代わられていく
後悔さえ断じて昂ぶる惑い
無声映画は続いていく
いつか大人になる...ワインカプセル
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僕の君の心臓
その少女は
あとわずかの命でした
心臓が罅割れていて
治すことはできません
窓の向こうの
少年はいつも
目が合うと
微笑みかけてくれて
少女は彼に...僕の君の心臓
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両手いっぱいの花束よりも
あさっての向こう
昨日の先を指し示す猫は
失うことなど恐れはしない
君の持つ傘は
開くだけで雨が降り止んだから
一度だって音を奏でなかった
明日をなくしたままで
ランプは部屋を照らし出す
屋根裏を行く僕たちの...両手いっぱいの花束よりも
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ムーンヰーター
夜を蝕む月と暁
稜線を裂いて卵は割れた
殻に穿たれた真円から
覗き込む眼を覚えているか
夢に消えた猫の願いは
星霜を繰り返す夜を包む
錫の杯から溢れた言葉
藍色の糸は空を紡ぐ
月の端に指を掛けた...ムーンヰーター
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20130730.txt
あした目が見えなくなるとして
最後に何を見たいだろうか?
僕はそれを考えるたびに
あした決めようと 目を閉じてしまう
見ていたいものなんて
うまれたばかりの仔猫が
首をかしげるところ くらいしかない僕だから
君の泣き顔なんて 覚えていたくはない
無理に浮か...20130730.txt
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君は言葉を喋れない
つぼみに似た口元は
灰色の溜め息だけを そっとこぼす
あめふり 傘から落ちた
水滴が奏でるような声は もう聞けない
なにが君を 責め立てたのかは知らない
それでもまた 君が口を開くならば
君のかわりに歌おう
調子外れで構わないなら
君のかわりに叫ぼう...君は言葉を喋れない
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プロローグの終わりに
マフラーを上げて うつむきながら歩いた
冷えたりんごのような 頬を見せたくなくて
たった一言で こんなにも心惑う
靴紐の汚れとか 気にしてしまう
はじまりはいつも真っ白で
おわりはいつか唐突に
あなたの言葉はきっと
明日を告げる鐘の音色
胸のなか響き渡って...プロローグの終わりに