タグ「切ない」のついた投稿作品一覧(13)
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あなたが好きで 嬉しくて 苦しくて
叶わない恋 なんて したくなかった
初めて見た瞬間から
それは 始まっていたのかも
一方的な関係
馬鹿げてるのも解っていた
その笑った顔も 泣きじゃくった顔も
わたしだけのものじゃないのに
そう勘違いして こんなにも想って
指を伸ばした...フィクション・ラヴ
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そうだ、こういうことにしよう
「最初から決まっていた」
もっともらしい顔をしながら
そうさ、本当は何だって構わない
明後日からやってきたよな
意味もない理由
遠い日と 欠けた空
滲んでゆく面影
ずっと 忘れられない
こんな風に終わる世界の...ウツセミ
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変わりゆく風景に取り残されて
変われない僕はもう消え去りたくて
立ち尽くし それを眺める
僕がただ居たがった場所
好きで 嫌いで
羨んで そっと妬んで
苦しくて 厭になる
蔑んで ずっと眩んで
傷付けて 我に返った
この手は誰の 何の為かと...融和
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―アタシハダレ?―
ふと呟いた 問い掛けは闇に融けた
誰も居なくなった校舎の中でひとり
茜色射す窓を眺め 佇む
何時から此処に存在して何の為に存在するのか
這い寄る陰は酷く仄く 哀しい
追憶の彼方から
呼び覚ますのは誰そ彼か
揺蕩う髪は燃えて
眸の奥の闇を照らす...少女トワイライト
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仄暗く黴臭い部屋
気が付けばそこに居た
傍らに男の姿
その碧眼には狂気が滲む
起き上がり軋む肢体は
透きとおる程白く
刻まれた記憶の波に
浚われて存在意義を思い出す
彼は呼ぶ 譫言の様に
いまは亡き恋人の名を...機械仕掛けのこころ
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空へと落ちてゆく雫
掴めないまま
この足は 地に縛られて
「何ひとつ、違いはない」と謂う
それでも 何もかも
『同一』じゃないと識った
何故なら
僕には解らない事だらけ
君の気持ちも 僕の存在意義さえ
ありあまる程...星空ロジック
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月の光りが静かに降る夜は
胸元飾る水晶を涙の色に染め
目覚めぬ瞳そっと接吻けては
ここに還らぬ魂に 遠き彼方想う
眠る肢体は一縷の穢れもなく
ただ微笑みを湛えて 終わらぬ夢を視る
この手伸ばせば触れられるのに
蒼褪めた頬 こんなにも冷たい
今宵、祈りが月を満たして
揺れる鼓動をふたり分け合えたのなら...リリィ
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白い羽根 舞い散る
深々と降り積もる
蒼い虚空 響いた
玲瓏と鳴る無音
赫い悪夢 訪い
点々と知る答え
黒い陰翳 纏った
滔々と時は消え
最後の雫に残された色は
全てを呑み込む透明な闇...記憶
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季節の端々に 憂いを見付けては
白い息と共に消えてゆく その温もり
枯葉舞う並木道 手を繋ぎ、ふたりで
沈む夕日を背に 影ならべ歩いた
固く結んだ筈の赤い糸 いつからか
緩まって解けて 風にさらわれた
君のその遠くを見る癖 大好きだったよ
だけどね、今は それが怖くて仕方ない
「僕だけを見てて欲し...サヨナラの合図
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波音が押し寄せて
美しき現在を掻き消す
騙らいにも厭きて
馨しき夢を立ち去る
煌々と月の光
夜にさえ影を落とし
不安を募らせる
何処まで逃げても
もう既に手の中
失くした微笑み...風啼き
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君へ捧ぐ 愛の言葉を
語り続けど 未だ終わりは見えず
責め立てる 棘の蔓が
首に巻き付き 溺れてしまうわ
深く
天が裂けて 染み出してくる
漆黒の闇の中から
狂おしいほど 紅く輝く
病みし夢に罪薔薇の花
扉(ドア)を叩く背中に迫る...罪薔薇
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小さなこの声が聴こえるでしょうか
あなたの胸の奥に届くでしょうか
今は遠く離れてしまったけど
再び逢える日まで唄い続けるの
風吹く丘の上で 今日も待っているわ
舞い散る花びらに この詩を乗せ
季節が幾度巡り 凍える冬が来ても
芽吹く春の陽だまりを想いながら
小さな歌声は聴こえたでしょうか
あなたの胸...遠い約束
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あなた色 掌より、音色
言ノ葉返し返し 淡い熱寄せる
繋ぎ唄 蝉時雨の孤独
夕立、巡り合わせ 擦り剥いた膝で
風は降り 燃え上がる空 灰雲は去りゆく
翻して心、雨模様
泣きたくなんてない ない
飾り立てた髪も詰まりがち
愛してなんかない ・・・ない
振り返り 爪先立ち笑う...うつろこころ