『ボクの味方に、友達になってほしい』




まぁね、そんなこと言ってもね
そんなうまくいくわけないよね


「まったく、これだから嫌なんだよなぁ」


大体あいつらはなんだい?
ここは森
赤ずきんの舞台だよ

養子とはいえ、自分の子供だろう?
このあたり…森には狼がいるんだよ?
気をつけてねって言うことすらしてくれないのかい?

危険だよ、襲われるかもしれないじゃないか
まったく、酷い奴等だねぇ
だからあいつらはボクの親じゃないんだよ

言動や行動だけじゃない
態度でもそんなことはわかるんだよ



ボクは、はっきり言ってあいつらが大嫌いだ
今まで、散々嫌な思いをしてきた

散々暴力を受けてきた
もう沢山だ



「お嬢さん、ちょっといいかい?」



ナンパみたいな誘い方すんなと思った

後ろを振り向く
そこには。

…ボクと外見がそっくりな、少年がいた
ボクと同い年ぐらいだろうか
なんていうか、鏡を見てるみたいだ


「何?」
「キミは赤ずきんかい?」
「そうだ、それが何」



あぁそうか、こいつは童話の中でいう狼か
それで寄り道しなさいって言って、おばあちゃんを食べちゃうんだよね
ボクはだまされないね
最初から寄り道する気マンマンさ
あんなのおばあちゃんじゃない、ボクをいじめるあいつらと一緒だ

だが目の前のこいつからは、予想していなかった言葉が返ってきた



「お願いだ、僕と一緒に来てくれないか!?」
「…はぁ!?」



いやぁ、ビックリだ
本当にこいつナンパじゃないか?って思ったもん



「ていうかあんた誰」
「僕はレン。この森が嫌なんだ。今すぐにでも逃げ出したい」
「なんで?」
「…村の人たちから…いじめられました」
「ようするに、森の嫌われ者の狼みたいな扱いされた、と」
「…酷い言い様だけど事実だから否定できない」



ほんとなのか!?
冗談で言ったのに!?



「あと、『ボク』っていう一人称は変えたほうがいいよ?」
「え?なんで」
「そっちのがかわいいから」
「…ぇ」


まじでか。


「で?」
「えーと、とりあえず…来て!!」
「え?…ちょ、ちょっと!?」


ボク――改め、私はレンに手をひかれ走った。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

【鏡音リン】赤ずきんと狼サン 3【original】

閲覧数:578

投稿日:2013/04/02 18:50:53

文字数:934文字

カテゴリ:小説

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  • 芙蓉

    芙蓉

    ご意見・ご感想

    どうもー。
    えと…、れ、レン君は読心術を使うんですか!?
    リンの一人称が分かるってすごいですね!

    リンはすごい毒づいてますね。
    さりげレンがナルシ、と。
    よし、メモっときました、先生!←
    これはテストに出ますかー?

    2011/12/13 20:12:10

    • ゆるりー

      ゆるりー

      sharlさん、メッセージありがとうございます。

      …あ、今見直したら…レンがリンの一人称を聞いていないのにわかってる…
      うーん…とりあえず、リンが発する雰囲気(というかオーラ)で一人称を察知した、ということで←

      リンは精神的にやばいです。
      レンはある理由で森を追われてます。なんでかって?考えてないでs((
      二人は行動を共にしてリンは普通の少女になっていく…はず。←

      メモりましたかw
      テスト範囲でーす!しっかり覚えてねー((←
      この問題間違えたら泣くからねっ!リンちゃんが(ぇ

      2011/12/13 20:53:31

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