あかねさす日は照らせれど 影 足へ伸びて
ことのはの写し絵みたく 歌は映える

うつせみの人の言葉に 胸 締め付けても
ひさかたの雨に打たれる間に
屋陰に消えた 深雪の名残思い出せば 雲は晴れて
たまかぎる夕日へと記憶滲んでいく

嘉辰令月にして、風和らぎ 見慣れた景色を旋律にする
あの日覚えた花の色を 具に思い出してくまにまに
烏兎匆匆にして、時は巡り 見慣れない景色が上塗りする
あの日覚えた筈の色も 殊更覆い隠していくみたいに


ぬばたまの夜に誘われ 今 意識絶えて
しきたへの枕を濡らす頃
小夜烏の鳴く声に ふと君の面付き 思い返して
あらたまの年の数をひた数えていく

鏡花水月にして、姿揺らぎ 見慣れた顔が泡(あぶく)と消えてく
あの日出会った色形を 只管(ひたすら)に追いかけてくまにまに
時期尚早にして、君は逸り 有り得ない何かを探しに行く
いつか出会った後ろ髪を 移り香を頼りに見つけるみたいに

嘉辰令月にして、風和らぎ
花鳥風月にして、川せせらぎ

嘉辰令月にして、彼は皇(すめらぎ) 新しい時節に華を添える
頬を撫でる風の香りを 具に書き留めていくまにまに
虎視眈々として、木々騒めき 聞き慣れた言葉を掻消してく
あの日覚えた筈の歌も 殊更覆い隠していくみたいに

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

嘉辰令月にして、 歌詞

9作目「嘉辰令月にして、」の歌詞です。

曲はこちら→
ニコニコ:https://www.nicovideo.jp/watch/sm35159502
Youtube:https://www.youtube.com/watch?v=gmhQGVtVXec

閲覧数:272

投稿日:2019/05/25 07:48:38

文字数:546文字

カテゴリ:歌詞

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