【A】
なしのつぶて なしのつぶて
あなたをまつ あばら小屋
まちは荒れ だれも逃げ
それでもまつ 九月蚊帳

【B】
一念に身をけずり だまされ屋
嘘はつかぬと云ったから
まだ来ないまだ来ない 如何にぞや
家は焼けた

【S】
荒れ野にまつ女ひとり
帰る処をこしらえて
土も灰も蕩かせない
声だけでも 逢いにきて


【A】
通りゃんせ 通りゃんせ
草をかきわけ こわがり屋
思いだせ 思いだせ
女はまつ ありがたや

【B】
だきしめてひきずって 心ばや
やっと繋がれ 泣いたのは
つのるつのる思い 一昼夜
果たす わたし

【S】
荒れ野にまつ女ひとり
男のうでにいだかれて
いくさも火も奪えない
このときをきっとまっていた

(身のうさは人しも告じあふ坂の夕づけ鳥よ秋も暮ぬと)
(さりともと思う心にはかられて世にもけふまで生ける命か)

【S】
荒れ野の夜はあけて
家は消えていた 草枕
すべては儚い まぼろし
だけど
女はまっていた ずっと
帰る処をこしらえて
土も灰も蕩かせない
残る思い されこうべ

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

浅茅が宿

上田秋成『雨月物語』巻之二「浅茅が宿」が元ネタです。ホラーラブロマンス。
()内はあってもなくても。
作曲者様募集中です。

閲覧数:445

投稿日:2010/03/31 18:06:13

文字数:458文字

カテゴリ:歌詞

ブクマつながり

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