目尻へと 薄紅をはき
募る高揚を 指先に散らす

長い毛の先は元結(もとゆい)で結い
秘めた恋心その中へと隠す

さあよっと

手を叩く鈴がしゃらりと
呼び寄せる 妖しを癒す
迷い子も吸い寄せられて
その音色に神を見る


その爪は まろやかに研ぎ
走る衝動を 月光へ注ぐ

この身 御仏に祈らんとする
舞を身代わりに齎(もたら)さんや雨を

いざそっと

踏む足の鈴は気高く
ほらおいで 雨雲たちよ
捧げるは舞だけでなく
この髪へと刃入れ


ぱらぱらり鈴と重なり
髪濡らす 雨の子たちに
見物は両手をあげて
ああ神から恵みだと

しゃんしゃんと鈴は高鳴り
散り散りに真似ては舞った
人々に微笑みながら
告ぐ感謝を高らかに

あの方へのおさらばと

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

かみこい

髪請い神請い髪恋など幾つもの意味を込めたタイトルです。
巫女ではない舞手ですが、その美しい舞姿に長く雨の降らない土地に雨乞いを、と乞われて
色んなモノを捧げる覚悟をして舞に挑みます。その甲斐あったか雨が降り皆は無邪気に喜びますが舞手は髪と共に捧げた恋に別れを告げます。
そんな少し切ない歌詞です。

閲覧数:94

投稿日:2025/12/12 17:58:23

文字数:324文字

カテゴリ:歌詞

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