窓の外に広がる情景は朝焼けの空で
うとうととする私にキミは小さく言った
そばにずっといてくれた キミと過ごした昔日は
泡のように弾けて消えた 昔話のように
キミと歩いた桜並木は 今ではもう無くて
いずれきっと私とキミの 想い出も消えてしまう
今日の空は昨日と違い とても青く見えるけれども
綺麗だねと言い合える あの日のキミはもういないの
街を行き交う人たちの波にのまれて過ごす今日
私の右手にあった温もりは冷え切って
伽藍堂の部屋に戻れば何をする事もなく
ただ時間だけが過ぎて明日を迎えるの
「いぇす」と「のー」の境界は人によって曖昧で
だからこそ微妙な違いが世界を作っている
あの日夜明け前に呟いたキミへの質問は
「いぇす」の返事が欲しかった でも答えは知らぬまま
星が綺麗に見える夜は 電気も点けず星灯の
僅かな光の下で踞って涙を流す
無数に瞬く星屑の空 宇宙にいるようで
怨めしいほど多くの星が流れて消える
何回願ったとしてもキミは戻ってこないの
そんなことは私だって分かっているけれど
春めくあの日の夜は 何故か蒸し暑くて
蠟燭の灯が消えて 花弁が散っていく
「置いていかないでよ」って叫んだ声が響き
キミの手を握りながら涙を流した
いつの間にか眠りに落ちていた 夜明けの世界で
ようやく思い出せたの キミは私のこと――
私は幸せだったけれどもキミも同じかなって
そんな事はもう二度と判る事はないけど
窓の外に広がる情景は朝焼けの空で
キミとの記憶と共にまた前を向くから
いぇすと答えるその日までキミを捜し出すから
例え決して叶わない 夢物語だとしても
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