ブルウミング・インサニティ

どうして日々を巻き戻すように
狼戻(ろうれい)も働かず潜んでいる？
どうせ、頭の中芽吹いてる
蕾に水は注ぐのに
滑稽だと嘲る群衆は
リアリズムに陶酔している
妄念が蔓延る雑踏の中

ただ静かに日陰の隅
継ぎ接ぎいでる造花は泣いていた
紛う事出来ない私は？

狂い咲け！
全て巻き込むように
香りせずとも染め散らかして
いつか、枯れ果てたとしても
忘れられませんように

咲き遅れた徒花たちは
言い訳掴んで微笑んでいる
冷めきった掃き溜めの中
まだ、藻掻くように
鮮やかさ失った電光に
寄り添う蛾は何に焦がれ近づいてる？

拭い去れ！
全て蹴散らすように
醜くあれど記憶に刻め
その先踏み潰されても
偲んでもらえるように
　
まだ静かな日陰の隅
泣いてたあの造花は死んでいた
紛う事出来ない私は？

狂い咲け！
吹き荒ぶかのように
清濁全て撒き散らかして
いつか、枯れ果てたとしても
新しい蕾がまた

あの日、嘲ってた(あざけってた)彼らを包むように
花は咲き、実を結びつけて
美しく狂い染める