俺にとってリンが世界で一番お姫様。
でも、リンにとって世界でいちばん王子様は
「リン、これからさ」
「あ、カイト兄!!!!」
キャキャと走っていくリン。
王子様はアイツだ。
「アンタも、じれったいわね~。さっさと告白しちゃいなさいよ★」
メイコ姉がそういうが現実はそうはいかない。
「そうだけどさ。アイツカイト兄が好きなんだぜ?100%ふられるだろ。」
アイツは昔からカイトが好きだ。
いわゆるブラコン。
「でも、恋って分からないものよ~。もしかしたら、お兄ちゃんとしてかもしれないでしょ?」
「ですけど、リンさんの態度はちょっとブラコンにしてはしすぎだと思いますけど。」
ルカ姉が口をはさむ。
いつの間に。
「でも、こういうのっていいわよね。なんか、子供の成長を見守る親みたいで。」
「確かにそうですよね☆」
「あのな~。一体、俺らどういう存在なんだよ??あ?」
「あ、ゴメン……。レンも男の子だったのよね?」
メイコ姉の言葉にカチンと来た。
「疑問形で聞くな~~~~~!!!!!!!」
家族内で俺を男として扱ってくれる人はいない。
思春期全開なのに、お風呂に入ろうと誘ってくる姉もいるし、
スキンシップのつもりか、たまに抱きついてくる姉もいるし、
俺の気持ちに気付かず、『弟』として扱う姉もいるし、
俺が道で転んだ時、お姫様だっこして家に帰って消毒してくれた姉もいるし(嬉しいけどさ……年考えて…)
近所でかわいい犬を見たとき、「レンとどっちが可愛いかな」と比べる兄もいる。
とにかく、俺を男として扱ってくれる人はいない。
いつまでたっても、俺は弟なのだ。
思いを伝えることも、横取りすることもできない、
俺はただの弱虫だ。
俺はただ、リンを極上のお姫様にしてアイツのもとに送り出すだけ。
確かに嫌な役目だが、リンが俺にわがままを言ってくるのも、慕ってくるのもかわいい。
その関係が一番いいんだ。
「ねえ、レン。ちょっと聞いて!」
夜、2段ベッドの上にいる俺を下にいるリンが呼ぶ。
俺らはいまだに同じ部屋で過ごしている。(ベッドはいくらなんでも違うけど)
「何?」
「カイト兄に告白したいんだけど、どうすればいいかな?」
……………………………。
「明日、デートの約束したんだ。それで告白しようと思って。」
ああ、だからリンはあんなに浮かれていたのか。
「レンならどうする?」
そんな質問しないでほしい。
好きな子が別の奴に告白する相談なんて誰がのりたいか。
涙が出そう。
リンは俺じゃダメ?
「………………自分で考えろよ。バカ。」
「何よ!その言いぐさ!大切な双子の姉が告白するのよ!相談ぐらいのってくれたっていいじゃないの!」
……………双子の姉……………
俺にとってリンは世界で一番のお姫様だよ。
「お前、カイト兄の事好きなのか?」
「当たり前でしょ?じゃなきゃ、告白なんてしないわよ!バカじゃないの?」
即答、しかも自慢げに言われた。
本当に好きなんだ。
カイト兄……昔からリンはべったりだったよな。
俺じゃダメなのか………。
「普通に好きって…………、言えば…………?」
もう投げやりだった。
それでも、リンは俺の言葉を真に受け
「うん!そうだよね!やっぱり普通に言った方が分かりやすいよね!ありがとう!」
と言いながら部屋を出て行った。
ひとりぼっちの部屋の中で俺はつぶやく
「……………リンのバカ…………。」
思いをいつまでたっても言えない、相手は別の奴が好き。
「…………………………ッ」
ヤベッ!マジで涙出てきた。
俺はハンカチで涙を拭う。
「レンくん?」
背後から声がする。
「ミク姉………………………?」
ドア、リン開けっ放しで行ったのか。
ミク姉がドアを閉めた。
「どうしたの?相談……乗るよ。」
年が一番近いミク姉が俺にとって一番の相談相手。
たまに『ネギバナナ』という強烈な食べ物を食わされるけど……。(食べたら2,3日は寝込む)
「うん……。リン、明日、アイツに告白するんだって……。デートするって………。」
沈黙が続く。
ミク姉は俺が何か言うのを待ってるのだろうか。
「……………………………クソッ!!リンは……いつまでも振り向いてくれ……………ぇの……かよぉ!!!」
大粒の涙が頬を濡らす。
いつまでたっても手が届かない。
ミク姉が俺を優しく抱きしめてくれた。
温かい。
俺は遠慮せずに泣いた。
しかし、
「ねえ、レンくん?リンちゃんあきらめたら?」
は?
俺が言葉を発する前にミク姉が言う。
「私と………付き合ってよ。」
はいッ!!!!?????
「私ね、レン君…………の事……好きだったんだ………。」
顔をかなり赤らめて言うミク姉はいかにも泣きそうで、いつも見てるミク姉と違った。
『女の子』だった。
俺はミク姉を見つめてるとミク姉が俺にキスしようとしてきた。
なぜだか、俺はそれを拒まなかった。
ミク姉の唇は俺の唇のすぐそばに当たった。
やわらかい。
ふにふにしてる。
リンの唇もやわらかいのかな?
俺らはしばらくそのままだった。
…………………………………………………レン?
…………………………………………………ミク姉?
一体何してるの?
レンってミク姉の事………?
嘘でしょ?
目の前の光景をあまり信じたくなかった。
これはキスと言うのか?
確かに、ミク姉の唇が当たった。
でも、俺の唇には当たってない。
Fキス……////ってわけじゃないのかな?
ミク姉たしかあれから
「返事考えておいてね★」
って言って出て行ってそれきりだし、
今日から2泊3日のロケだし、
確かめようも無いんだけど。
ドアが開いた。
「リン?」
リンが部屋に戻ってきた。
「着替えるの?俺、じゃあリビングにでも……、」
「レン、ミク姉の事好きなんでしょ?」
え……?
「昨日キスしてたの見たよ。ラブラブだね。」
え……?見られてた???マジ?////////////最悪だ……。
「ちッ…………!!」
「お幸せに。」
そう告げてリンは部屋から出て行こうとした。
「待てよ!」
俺はリンの右腕をつかむ。
「レン?何?放してよ!!ねえ!」
俺はそのまま、リンをベッドに放り投げた。
「キャッ!!」
リンは何事が分からないような顔で俺を見る。
「俺をさ、甘く見てると痛い目見るよ………?」
その時にリンの恐怖に怯えた顔は、今でもよく覚えている。
<デート編へ続く>
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華南
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きゃ~~!ブクマされてる!!><nyakuさん!ありがとうございます!ピクシブのほうもよろしくお願いします!
2011/05/03 14:51:28