陽炎に揺れる人混み
興味のない
会話を聞いていた
流れていた天気予報
明日のことなど
どうでもよかった
千切れた雲に染み込んだ
あの痛みが
また滲み出して
水滴のついたグラスと
溜まっていた葉書の束
明日に持ち越すものなど
ここには何もないと知ってた
うまくいかなかったことが今
君とならできる気がする
なくならないようにただ見てた
思い出すのは
夏の温度
伸びた影は見栄を張って
いつもよりも
大きく佇んだ
大雨の予報は外れ
嗤うように
ふざけた快晴
誰かを待ってるような
埃の舞っている部屋
差し込む太陽の陽から
逃げられずにもう
氷は溶けてく
グラスの中の記憶と
夏に溺れそうな僕は
誰にも気づかれないまま
見えなくなってしまえたら
なんて
うまくいかなかったことをまだ
諦めきれずにいたんだ
零れ落ちた水滴はすでに
ぬるくなってた
今更遅いなんてことは
僕にも分かってたはずさ
それならいっそまとめて全部
掻き消してくれ
蝉の声よ
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