ここはとある家のとある部屋。部屋のベッドでは男性が一人寝ていた。非常に穏やかな寝顔である。その男性が寝ている部屋のドアが開いて、一人の女性が入ってきた。女性はツインテールで髪の色は緑色である。
「…雅彦さん、朝ですよ」
女性が男性の名前を呼ぶ。しかし、雅彦と呼ばれた男性は気がついた様子はなく、相変わらず気持ち良さそうに寝ている。
「まーさーひーこーさん、朝ですってば」
繰り返し女性は呼びかける、しかし男性側に反応は無い。どうすれば反応が返ってくるか考える女性。
「…雅彦さん、起きないとキスしますよ」
「…それじゃ、お願いしようかな」
いきなりかけられた声に、どきりとする女性。見ると、寝ていた男性は、目を閉じたまま口元が微笑んでいた。女性がいっていたことがちゃんと聞こえていたのは火を見るよりも明らかである。
「もう、起きていたなら、そういってくださいよ」
「はは、ミク、ごめん、ちょっとからかってみたくってね」
「…雅彦さんのいじわる」
少しすねたようにいう女性。雅彦を起こした女性はボーカロイドであり世界的スターでもある初音ミクで、ミクが起こしていた男性は安田雅彦という。雅彦は大学教授をしており、かつミクの恋人である。
「…おはよう、ミク」
「…おはようございます。雅彦さん」
互いに挨拶する二人。
「今日も良い天気だね」
「そうですね」
「これだけ良い天気だと、目覚めも良くて助かるよ。ミクも今日は目覚めが良かったかい?」
「はい、もちろんです」
外を見ながら二人が話す。
「…ねえ、ミク」
「何ですか?」
「僕に対してキスしないの?」
その言葉にミクの顔が赤くなる。
「え、いえ、あれは言葉のあやっていうか…」
何とかごまかそうとするミク。
「僕はいつでも構わないけどね」
ミクに対してそういって迫る雅彦。
「い、いえ、遠慮しときます」
引くミク。するといきなり雅彦がミクを抱きしめた。
「きゃっ」
「ああ、やっぱり、ミクを抱きしめるのは気持ち良いなあ…」
ミクを抱きしめて満足気な雅彦。
「ちょ、ちょっと、雅彦さん、何やってるんですか?」
「いや、ミクがキスしてくれないなら、ミクを抱きしめることで我慢しようと思ってね。いけないかい?」
「…」
その質問に少し困ったような表情のミク。キスをするといったのはミクの方なので、その代わりといわれると、無下に断れないのだ。
「ああ…、ミクのおかげで良い朝になったよ。それじゃ、悪いけど、着替えるから、部屋の外に出て欲しいな」
「…分かりました。着替えたら出てきてください」
「ああ」
雅彦の返事を聞いて、部屋の外に出るミクだった。
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