黒を求め過ぎて
飛び込んだ闇の先
求めた光は黒く赤く仄かに輝き
僕の体を蝕んだ
真っ白なその素肌に
永久なる孤独の闇を背負い纏って
この世の全てを悪と決め付け
欺瞞さえをも吐くことを躊躇った

消え去ったその空は
やけに脳裏について離れず
寝ても醒めても僕を苛め戒める
軽蔑と侮蔑が入り混じって
濁った瞳に映し出された水面の影も
明日さえ裏切って溶けていく

ただ同じ時間を繰り返し追い求め
伸ばしたところで何も掴めぬその腕は
いつからそんなに枯れてしまったのか
過る走馬灯に目が眩む

空から落ちる涙色
零れ落ちたその青さ
失くした空に返せずもがき
果てた亡骸にそっと供えた
祈りを捧げて声を震わせ
自身の赤に身を落とす

消えた空が脳裏で微笑む
真黒な孤独が次第に消えて
残った跡には真白の闇
染まる赤にも動ぜずそこで
ただただじっと 哂っていた


白くて 暗い 優しくて 冷たい

最後に残った 一滴

 

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  • 非営利目的に限ります
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空蝉デカダンス

一冬の引き籠り時代から脱出しようとしていた時のモノ。

閲覧数:55

投稿日:2008/12/09 19:37:30

文字数:410文字

カテゴリ:歌詞

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