いちゃいちゃ
投稿日:2009/09/06 22:53:22 | 文字数:2,898文字 | 閲覧数:1,926 | カテゴリ:小説
リンレンがいつもいちゃいちゃしているような気がしたので。
いちゃいちゃ。
いちゃいちゃいちゃ。
いちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃ。
いちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃ。
「だああああああっ! もう目の前でいちゃいちゃするの、やめてくれる? 鬱陶しい!」
あ、怒られちゃった。
リビングのソファに座って本を読んでいたメイコ姉が、二人でくっついて向かい側に座っている俺たちに声をかけた。
「メイコ姉はいちゃいちゃする相手がいないからそんな事言うんだよ。気持ちイイよ? いちゃいちゃするのって」
あ、バカ! いらん事を言うなって!
「ほほーう! じゃあ何? 私に彼氏がいないからイライラするっていうのね?」
怒りで歪んだ顔で迫ってくるメイコ姉。ひょええええっ! 怖いよおおおっ!
「そんなことを言うのはこの口か? この口なのかあっ?」
「ひててててててて!」
なんで俺の頬を抓るかなあ? 暴言を吐いたのはリンだぞ?
「だって、リンは女の子じゃん。女の子を守るのが、男の子の役割でしょ?」
ニコニコしながらも、抓るのを止めないメイコ姉。だから痛いって。
「いいじゃん。メイコ姉にはカイト兄がいるでしょ?」
「絶対にいや!」
笑顔で提案したリンに対して、真顔で速攻全否定するメイコ姉。そこまで言わなくてもいいんじゃないかな。
「カイト兄、優しいじゃん?」
「それはリンが可愛いからよ」
「えー? そうかなあ?」
「そうそう。カイトはね、ちっちゃい女の子が好きなの」
ちっちゃ過ぎたら怖いんだけどね。時々冗談にならない事をやるから怖いんだよな、あの人。
「ちっちゃい女の子好きなら、レンだって同じでしょ? 男の子ってみんなそうなんじゃないかな?」
「こら!」
人聞きの悪い事をしれっと言うな! まあ確かに嫌いじゃないけどさ。特にリンは。
そんな俺を見ながら、にまーと笑うリン。
はいはい。分かってる。
くっついたまま、リンの頬にくちびるを寄せた。ほんのちょっとだけ触れる。
「はいはい、ご馳走様。だから鬱陶しいから、別のところでやってよ」
うんざりした顔で俺たちを見るメイコ姉。
「ねえ? 羨ましい?」
「……まあね」
屈託の無い笑顔で聞かれたメイコ姉は、渋々ながらも認めた。
リンも悪気は無いんだろうけれど、ちょっと遠慮が無さ過ぎる。無神経と言われても仕方がないと思うな。
「あんたたち、まさかとは思うけど、スタジオとかでもそうなの?」
「うううん。楽屋が違ったらしないよ?」
「そう……。って、えええっ? 楽屋が一緒だったらするの?」
「大丈夫さ。俺が一緒だから、ちゃんとしてるよ」
「あ、そう」
ほっとしたような顔を見せるメイコ姉。やはり、リンの常識の無さが心配なんだろう。
「だから心配なんじゃない。レンはリンには甘いから」
う。何か墓穴を掘ったような気がしてきた。
「でもさ」
リンが俺の膝から下りて、メイコ姉の方に向き直り、真顔で言った。
「カイト兄はメイコ姉には特に優しいよね?」
「ば……ばか! 何言ってるのよ? そんなこと、あるはず無いじゃない!」
「あるよー。えー? 何? メイコ姉、気付いていないの?」
「な、何よ?」
「カイト兄、私とかミク姉とかと比べたら、全然メイコ姉には優しいんだけどな」
メイコ姉の顔が真っ赤になった。顔から火が出たとはこういうことを言うんだろう。耳の端まで真っ赤っかだ。
ということは、気付いているんだな、きっと。
「大体カイト兄の『ちっちゃい女の子が好き』とかいうのだって、あれ絶対カムフラージュだよね」
リンが俺に同意を求めてくる。
「そうだね」
俺は素直に同意した。
以前、みんなでスタジオにレコーディングに行った時、カイト兄はずっとメイコ姉を目で追っていた。確か前日が仕事だったメイコ姉は、夜帰宅するのが遅くて、コンディションの維持に苦労したんだった。
その時、カイト兄は見事なぐらいに的確なフォローをメイコ姉にしてあげていた。
もし俺たちがそうなっても何も助けてはくれない。アドヴァイスはくれるけど、でもそれだけだ。自分で解決しろって、いつも言っている。
「それはあなた達が若いからよ。色んな経験をしろって言っているのよ」
「違うよ」
にべも無くするメイコ姉に、リンが食い下がる。
「カイト兄はメイコ姉のことが好きなの。間違いないわ」
「何を言ってるんだか……」
照れながらも呆れたように吐き捨てるメイコ姉。そこへ。
「特にその巨乳が!」
「なんですってー!」
もう、何でそういう事を言うかな、リンは。
悪戯っぽくほくそ笑むリンに激怒するメイコ姉。
「ひてててててててて!」
だから、何で俺を抓るんだよ?
「リンの保護者だからよ。もっとしっかり教育しなさい」
誰が保護者だ! 誰が!
「特に、そのちっちゃい胸をね」
ニヤリと勝ち誇ったように笑うメイコ姉。
「あーっ! それ言っちゃいけないんだから!」
むーっと頬を膨らまして怒りを表すリン。散々やられていたメイコ姉の会心の一撃が炸裂した瞬間だ。
「いいもん、いいもん! レンが大きくしてくれるもん! ねっ? レン?」
「え?」
いきなり話を振られて戸惑う俺。
「え? 女の子の胸を大きくする方法なんて、俺、知らないよ!」
俺は顔を真っ赤にして反論した。
「バカねえ! いちゃいちゃしてればいいのよ。メイコ姉には彼氏がいないんだから」
はあ?
そう言うと、リンが再び俺の膝の上に飛び乗ってきた。きゅうっと俺の身体を抱き締める。そして……。
「ん……」
目を閉じて、俺にくちびるを寄せた。
俺は望まれるがままに、リンのくちびるに自分を重ねた。
甘くて柔らかい感触。
いつもと同じ、リンの香り。
それが嬉しくて、つい調子に乗って、メイコ姉の目の前なのにも関わらず、リンの舌を啄ばんで絡めてしまった。
「もう……好きにやってなさい」
呆れ果てたようなメイコ姉の声が聞こえた。
でも、もうそんなことはどうでも良くなっていた。
俺はリンを求めて、抱いた腕の力を強くする。リンも強く抱き返してくれた。
ああ、やっぱりリンは最高だ。
早くメイコ姉も彼氏を作りなよ。こうやっていちゃいちゃするのって、マジで気持ちイイからさ。
気がつくと、リビングには誰もいなかった。いつの間にかメイコ姉はリビングを出て行っていたらしい。
しまった!
俺、今、めっちゃ非常識じゃん?
リンのストッパーになってないよ!
でも、まあいいか。
リンが一緒なら。
そう思ったのが伝わったのか、再びリンがくちびるを求めてきた。
トロンとした瞳。可愛いくちびる。とっても大切な俺の天使。
誰もいないリビングで、俺たちは時間を忘れてお互いを求め合った。
(了)
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むかえにきたよ
駅の改札から出ると、辺りは真っ暗になっている。
家路へ急ぐ会社帰りのおじさん達を横目に見ながら、さて私も早く帰らなくちゃと肩からずり落ち気味の鞄を背負い直した。
肺に溜まった嫌な空気を深呼吸で新鮮なものに入れ替えて、足を踏み出す。ここから家までは歩いて二十分ほどで、決して近くはないけれど、留守番をしている皆の事を思い浮かべていればあっという間だ。
そんな事を考えていた時だった。
「マスターっ」
むかえにきたよ
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【たとえばの話】季節がなくなるかもしれないその理由
季節がなくなるかもしれないその理由
Diamond Dust of Bellflower
まるで英国を舞台にした映画に出てくるような広場。
踏みしめる石畳は靴の音を響かせるはずなのだが、それももうない。代わりに聞こえてくるのは、ナイロン袋を丸めた時に出るものと似た、乾いた音。誰かが敷き詰めたのではないかというほど、綺麗に散らばっているのは、水分を失った葉。世間で枯葉と呼ばれるそれは、青々としていた頃を思い出すこともなく、朽ちた色に身を沈めていた。
少し寂しく感じるのは、春と夏には木々を賑わせていた青々とした葉や、秋に美しくお色直ししていたはずの葉が全て落ち、裸になった木が酷く哀愁漂っているように見えるからなのだろうか。
【たとえばの話】季節がなくなるかもしれないその理由
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レン×リン
レン×リンパロおkな方のみスクロールしてください。
二人ともとてつもなく忙しい芸能人という設定だとしっくりくるかも…?
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「明日何時から仕事?」
「…9時……」
レン×リン
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ちょうどいい温度
注意書き
■リンレンリン。
■単にいちゃいちゃしてるだけ、そんだけ。
キッチンから聞こえてくる音と香ばしい匂いで目が覚めた。
今朝はレン、コーヒー淹れてるんだな。
ちょうどいい温度
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【リトレカ】うちの性転換かがみねさん
痛い痛い、痛いって言ってるじゃない、なんでそんなに見てるのよ。
譜面の内容なんて、全然頭に入ってこない。だって、彼がさっきからめちゃくちゃ見てくるんだもん。
目を合わせたら負ける気がして──何に負けるのかというのは、自分でもよく分からないんだけど──気を紛らわそうと努めると、どうしても楽譜をめくる手が早くなった。
(ああ、もうだめだわ)
じっくり読んでるふりをすればよかったのかもなんて、今更思ってもあとの祭り。
【リトレカ】うちの性転換かがみねさん
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シンクロニシテイマス
注意
・ひとしずくPのおまけmp3と鈴ノ助さんの絵に触発されました
・絶叫系シンクロニシティ
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扉が開く音に、リンは振り返った。
シンクロニシテイマス
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手紙
■リンレンリン
■双子とか鏡とかボーカロイドとか色々全部無視
■学園ものなのかもしれない
■読んで気分を害されたらすみません、脳内から消去願います
お願い、これ渡してくれない?
手紙
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レンリン
「……リン」
べったべたに甘い空気を含んだレンの部屋でそう囁かれて迫られたら、もう黙るしか選択肢がなかった。
他にできることがあったら教えてほしいくらい。
エアコンはフル回転してくれているはずなのに、こんなに熱い。
設定温度を間違えたみたい。
レンリン
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リンが風邪をひいた日
昨日から、変だなって思ってた。
歌ってる時になんとなく、空咳をくりかえしたり、喉の辺りを触って首をかしげたりしてたし。そういえば声の伸びもあんまり良くなかった気がするし。
今朝になってそれは明白になった。
顔を真っ赤にして、苦しそうに咳き込みながら寝込んでいるリン。真夜中に発熱して、今日はてんやわんやだった。
「レン? 支度できたならさっさと学校行きなさい」
リンが風邪をひいた日
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恋い慕う
※この小説(短編)は、恋人っぽい設定で進行しております。
リン⇔レンで、恋人率55% 双子率45%くらいです(爆)
リンとレンが恋人同士っぽくても大丈夫!という方のみお進みください。
恋い慕う
VOCALOIDが歌う楽曲が大好きです。
私自身は、曲は書けません。
イラストも描けません。
詞も書けません。
でも、大好きなVOCALOID達に、私の想いを何とかして表現したい。
そんな気持ちから、文章を書き始めました。
http://rurihari2006.blog51.fc2.com/
良かったら、見てみてください。