関係ないって遠くから思ってた
たくさんのニュースに紛れて過ぎて
聞こえてくる歓声だけ楽しそうで
微笑ましかったんだずっとずっと

その世界が殻の中だってのは知ってた
心地よい揺りかごはそれだけで満足で
立ち上がることもできず腐っていくとして
「誰がバッドエンドを決めるのか」ってさ

少しだけ薄暗くなったそして何か光り出す
触れていないのに空にヒビが入ってく
破れ損ねた薄い膜越しから聞こえてきた
根こそぎ奪われそうな音の塊が

考えてもいなかったこの世界の外なんて
今更まぶたに力を込めたって意味ないって
腕にも足にも力なんて入らないのに
耳だけじゃない全身が音に震わされてる


仕方ないって今でも思ってる
特別なニュースなんて届かないって
聞こえてきた破砕音が恐ろしくて
動くことができなかったそこでずっと

この世界が井戸の中だってのは知ってた
眠るにはちょうど良くそこだけが楽園で
求めてくこともできず朽ちていくとして
「誰がデッドエンドを定めてる?」ってさ

砕けてく殻が頬をかすめそして何か弾けだす
見えていないのに脳に響き渡ってく
転げ飛んでく薄い隙間から飛び込んできた
ハラワタをえぐりそうな音のマグマが

思い浮かびもしなかったこの時間の先なんて
今頃思考を整えたって意味ないって
口にも鼻にも役割を知らせてないのに
骨だけじゃない全身が音に包まれていく


なんて残酷なストーリーだろう
何もかも諦めて絶えていくだけの呼吸に
もう一度熱を帯びさせるなんて生き地獄
きっと誰よりも残せない足跡なんだ

このまま倒れて終わるかもしれないって
どの瞬間も覚悟しているのにどうしてかな
もう1ミリ先で次の波に触れたくなるんだ
色素が薄くなって僕が見えなくなってもまだ

動けなくなってどれくらい経つのかわからない
不思議なことに音は前よりも近づいていて
横たわっていても地面が震えてよく分かった
まるで僕を迎えに来るみたいじゃないか


その真ん中は音と光の区別がなかった
体の輪郭も忘れて飛び跳ねてたくらい
重力も仕事を忘れて踊り狂ってたし
常識は疲れて長期休暇を申請してた

冗談みたいに君はピリオドを吹き飛ばして
小さなメトロノームを刻ませようとしてる
錆び付いたぎこちない関節が笑いはじめて
窮屈そうな喉元に小さな風が吹き込んでいく

「最後にもうひとつ」って君が指を鳴らすと
一瞬で何もかも消え去った暗闇に一人だけ
目の前にはオモチャみたいな小さな鍵盤たち
遊んでほしそうに見つめられても困るんだけど


なんて冷酷なプレゼントだろう
何もかもゼロなのに砂漠のような思考のまま
この一度鼓動よみがえらせるなんて無為無謀
きっと誰よりも不器用な出来損ないだ


良いよ分かったよどうせ忘れられないんだ
あの時殻を叩き割り刻まれた振動を種にして
無様に下らなくどうしようもない遊びをしよう
もう誰の文句なんか聞く気も無いんだから


考えてもいなかったこの自分の中なんて
今から巻き戻せないのも分かっていたって
月にも星にも褒められたりしないのに
ここだけじゃない世界を音で満たしてく

なんて残酷なストーリーだろう
なんて冷酷なプレゼントだろう
なんて暗黒なプレビューだろう

どうやって

ありがとうを伝えよう

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卵殻破砕

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投稿日:2023/02/05 21:58:53

文字数:1,367文字

カテゴリ:歌詞

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