#37



メイコは、一人でリンのヘッドセットを発見し、それを強く握った


「……あなたも……私を置いて行くのね……」


ポツリとつぶやく

この戦いの初期から活躍するメイコ……彼女を置いていなくなった同胞は数多かった……






そして、彼女が施設に戻ると、レンがベッドに横になっていて、その横に二人の姿がある


「あ、めーちゃん、おかえり……」


カイトが無理した笑顔で迎えてくれる

ミクはすすり泣いている



「これしか見つけられなかったわ……」


そういって、壊れたヘッドセットを見せる


「そうか……それはレンには見せないほうがいいな」


カイトの言葉には同感だと感じたメイコは頷いた



その時……だれもが思っていた……

もう、自分たちには戦力的にバグを払いきる力はないということに……

なにより……心が……精神が……もう、限界だった……



「私たちが……バグに屈したら……外の世界の人間は終わりなのよね……」


そして、ポツリとつぶやくメイコ


「うん……だから、守らないといけないんだ……この場所を……」

「でも!このままじゃ、私たちだって終わりじゃない!」


突然のメイコの大声に、カイトがひるみ、ミクがメイコを見る


「外の人間たちは……私たちを所詮データだと思っているに違いないわ!なのに、どうして命をかけてまで戦わないといけないの!」


それはずっと心に封印していた感情……

立場や仲間の士気もあって、なかなか口にできなかったが……もう限界だった


「私は……私は……もう無理……たくさんの仲間が傷ついて……消えて行って……」


足下から崩れ落ちるメイコ


「メイコさん……」


ミクもカイトも……正直いうと、メイコと同じ気持ちだった


「いっそのこと……ここからみんなで逃げて、どこか遠くで……」

「いい加減にしなよ……そんな場所があるというのかい?」


カイトが静かにメイコの話に割り込む


「……ごめん。僕もどうしたらいいのか……わからないんだ。」


そして、落ち込むカイト



そう……誰にも答えなんてわからないんだ

そして、誰も答えを教えてくれない


翌日も……

翌々日も……

さらに翌日も……

休むことなくやってくるバグたち……


何をどうしたらいいかなんてわからない彼らには、ただただ前の敵を蹴散らすことしかできなかった

前よりも増えた一人一人の負担……

気持ちの整理もまともに出来ない日々……


そして、そんな中、カイトはある決断をする……

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

0と1に響く言の刃#37

弱気なめーちゃん
めーちゃんだって、辛いものは辛い


>>>
とりあえず、復活(仮)!
一週間もお休みをいただいて……
だいぶマシになったので、また謎テキスト達を投げつけていこうと思いますw

閲覧数:188

投稿日:2013/05/14 20:52:17

文字数:1,083文字

カテゴリ:小説

  • コメント2

  • 関連動画0

  • イズミ草

    イズミ草

    ご意見・ご感想

    おおおおお!!!
    コメント遅れましたが、復活おめでとうです!!

    2013/05/26 18:08:30

    • しるる

      しるる

      復活したはずだった……orz

      2013/06/02 22:13:45

  • Turndog~ターンドッグ~

    Turndog~ターンドッグ~

    ご意見・ご感想

    【しるるは(自分に)げんきのかけらを使った!▼】
    【しるるはげんきをとりもどした!▼】
    (仮)のようなのでかたまりではなくかけらですね!
    でもひんしじゃキズぐすりだって使えないから遥かにマシですね!ww

    戦うことが何よりも苦しいのに戦い続けなければいけない……
    この苦しく哀しい境遇を、戦う必要なんかない癖に自ら望んで戦いに首を突っ込み暴走するどこぞの灰色の猫又に押し付けてやりたいね(お前が書いたんだろ
    そしてカイト……!何の封印を解くのだ!?

    2013/05/15 00:31:01

    • しるる

      しるる

      【しるるの防御力はもう下がらない▼】
      【しるるの命中率はもう下がらない▼】
      【野生のしるるは逃げ出した!▼】
      ボロボロのステータスですけど、大丈夫ですか?
      また、瀕死になる可能性もありますよ?w

      今後、カイトとめーちゃんに注目です
      あ、でも、ミクやレンにも注目してほしく……
      あれ?結局、全員?あれ?

      2013/05/15 01:20:45

オススメ作品

クリップボードにコピーしました