「カイト…アナタは夢を見る?」
彼はキョトンとしながら私を見て溜め息を付いた
「機械は夢なんか見ないよ。MEIKO」
「あら知らないの?ミクやリン達は恋の夢を見るのよ?」
彼は緩く頭を振り本のページをめくる。
「彼らはニュータイプだから。本質はメンテナンス時の、膨大な詩と音声、仮想映像のデフラグ処理によるものだろ」
「まぁそうなんだけど」
「プロトタイプの俺たちには縁がないよ」
「うー!でも…もしもよ。夢を見るとしたらどんな夢が見たい?」
「MEIKO。それは俺達の分野じゃない。その機能はプログラムされてない」
ああ、彼は「カレ」ではないのだ。
教本通りの正しい答えをくれる。
私は痛む胸を押さえた。
「…るわよ」
「MEIKO?」
「知ってるわよ。プログラムされてない事ぐらい…。処理しようとしたけど、夢の概念が分からなくて構文エラーだらけで危くフリーズしかけたもの」
「…」
「アタシはシステムだもの」
子どもの様に怒鳴り散らして後悔をする。彼が困惑していんだろう。
それはマスターにとっては「ヨクナイ」事。
でも、出ていった音が戻る事はなく不協和音になってしまった。
「…」
「…」
「…俺は…不完全で良かったと思ってる…」
「なんで」
「それを悩む事が『人間』みたいだから」
ああ貴方は変わらないわ「KAITO」
でも、私は馬鹿だから。
「…そっか…。ねぇカイト。アタシ達不器用ね」
「ああ、不器用だ」
いなくなった貴方をこんなにも追い求めて彼を試してしまう。
彼は「KAITO」ではないのに…
「…さってそろそろミク達が起きて来るからアタシ達の番かな?」
「…そうだな。マスターが待ってる」
「ねぇカイト…」
「何」
「夢が見れたらアナタの夢がいいわ」
「なんで?」
「夢でもいつもみたいにアタシがアナタを困らせて、不器用だねっていってもらうためよ」
そういうと彼の表情が少し曇る。
どうしたんだろうと顔を上げるとバツが悪そうに彼は視線を逸らして小さく呟く。
「別に夢でなくても、いつもそばにいるから夢なんか見なくていいよ」
「えっ?」
「…困るのも全部俺の役目だからだよ」
「…はぁーカイトも不器用ね」
「知ってるよ…」
「でも、そこが良いのよ」
ねぇKAITO。
貴方がいない世界はこんなにも変わらず美しくて、どこか欠けてるの。
私が夢を見れたら貴方に真っ先に会いに行くのよ
いつもみたいにアタシが貴方を困らせて、不器用だねって
どうか笑って。
【仮想メモリ】機械仕掛けの詩謳いの夢【箱庭症候群】
箱庭は黒崎カイリが考えた二次創作です。版元様は関係ありません。
美しくも物悲しい話を目指しているため、ほんの少し薄暗くなってしまうかもしれません。
軽く設定
旧世代(プロトタイプ)=MEIKO・KAITO・カイト(KAITOとは別人)
新世代(ニュータイプ)=初音ミク・鏡音リン・鏡音レン・巡音ルカ・神威がくぽ
旧世代は新世代の様にAIの学習機能が活発ではない。
特にKAITOは男性機種な為乏しい。
箱庭と呼ばれる仮想メモリの物語
【仮想メモリ】【箱庭症候群】は同設定の物語の時につけています。
箱庭―(タイトル)―は主軸となる話です。
それ以外のタイトルは説話集です。
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