三日の旅行から舞い戻り、一日休養してましたので、投稿が一日遅れました。それでは、内容にいきます。
※注意
・カイメイ風味があります。苦手な方はご覧にならないほうがよろしいと思います。
・時代設定が、若干ズボラです。
・あくまで、私の想像です。イメージが違うところはスルーしてください。
・KAITO→海斗、MEIKO→芽衣子、となっています。
・第三者視点です。
以上のことが、OK!という方だけお読みください。
「おぉ~!!」
海斗は、道沿いにあった着物屋の、一着の着物を見ていた。
やまぶき色の淡い下地に、橙色のグラデーションが入り、紅葉の葉を散りばめたよな、綺麗な晴れ着。そのそばには、薄紅色の、花びらのような、美しいかんざしが置いてある。
「綺麗だなぁ‥‥。ね、めーちゃん!」
「‥海斗‥いつまでそれ見てるのよ‥‥」
実は、海斗は、10分以上前から、その晴れ着をじぃっと見ているのだ。芽衣子があきれてため息をつくのも無理も無い。
芽衣子があきれる理由を単にまとめると、
海斗の両親が、長期に渡って借りれる長屋を探しに行くとき、海斗が退屈していたので、街の見物に連れ出したものの、彼が、一つの場所から離れないため、身動きが取れない、というわけだ。
「だってさぁ、この晴れ着、すっごく綺麗なんだもん!」
本当に数えで14か、といいたくなるほどの無邪気っぷりに、ほとほと困っている。
「あら、そうかい?何でそう思うんだい?」
着物屋の女主人がそう聞くと、海斗は、満面の笑みを浮かべて、
「えーっとね、紅葉色をめーちゃんが着ると、すっごく似合うからっ!」
ズサーッ!!
離れたところで聞いていた芽衣子は、その言葉に思わず転びそうになってしまった。
──な、なんてこと言うのよーっ//!!
さらに、海斗の無邪気な発言は、芽衣子の大混乱を、気にも留めることなく続いていく。
「そうかい?その子ってどんな子?」
「んとねぇ、優しくて、かわいくて、明るくて、綺麗な子っ!!」
──な、な、なーっ!?えーっ!!ちょっ、綺麗って‥かわいいって‥‥えーっ//!!
かぁぁっと頬が紅潮し、思わず顔を背ける。
「いいねぇ、そういう子がいて。そういう子は、いろんな人に好かれるんだろうね」
そして、次の瞬間、爆弾発言。
「うん!だって‥僕もめーちゃんのこと好きだから‥//」
──えぇぇーーーっ///!?
若干テレ気味な海斗と、あまりにも意外すぎて‥ビックリし過ぎて‥立ちくらみがしてくる芽衣子。
そんな芽衣子に、背後から忍び寄る者がいた‥‥。
そうとも知らない海斗は、まだ、着物屋の女主人と会話をしていた。
「仲がいいんだね~」
「うん、それでね──」
海斗が更に続けようとしたときだった。
「きゃぁっ‥‥!海‥‥斗‥‥!」
超絶的に耳のいい海斗にしか分からないほど小さな声が、彼の耳に入ってきた。誰の声かはすぐに分かった。
「‥めー‥ちゃん‥‥」
「どうかしたのかい?」
「ごめんっ!おばさん!ちょっと用事思い出した!」
そう言い放った頃には、海斗は、声の聞こえた方へと走り出していた。
「めーちゃん‥‥っ!」
向かう場所はひとつ──生まれつき、勘が良かったわけでもないのに、彼は、耳と第6感的なもの(風の吹いて来る方向が分かる、など)が発達していた。
初めは、みな珍しがってはいたものの、時がたった今は、海斗なら当たり前、という風になっている。
「めーちゃんっ!!」
その場所に着き、角を曲がって叫んだ海斗。が、そこに芽衣子の姿はない。
「う‥そ‥‥」
ここで間違いはないはず。なのに、彼女はいない‥‥。
「めーちゃんっ!めーちゃん!!」
──うそだ‥‥っ!うそだっ!!こっちで間違いないのに!!どうして‥‥っ!
声の聞こえた方向なんて関係なかった‥闇雲に‥ただ走り回り‥人にぶつかろうが、膝小僧に傷をこさえようが‥ただ、走り続ける海斗。
──‥めーちゃん‥どこ行っちゃったの‥?
「‥めーちゃん‥‥」
そうつぶやいた瞬間、咳を切ったように泣き出してしまった。
「ウワァーンっ!!」
道のど真ん中で、座り込んで、大声で泣きじゃくる海斗に、道行く人が不審がる。
と、そのとき、
「か、海斗っ!!」
なかなか帰ってこない2人を必死で探していた、彼の母親が、海斗の元へと駆けてきて、海斗を長屋へと抱きかかえていった。
コメント1
関連動画0
オススメ作品
(Aメロ)
また今日も 気持ちウラハラ
帰りに 反省
その顔 前にしたなら
気持ちの逆 くちにしてる
なぜだろう? きみといるとね
素直に なれない
ホントは こんなんじゃない
ありのまんま 見せたいのに
(Bメロ)...「ありのまんまで恋したいッ」
裏方くろ子
*3/27 名古屋ボカストにて頒布する小説合同誌のサンプルです
*前のバージョン(ver.) クリックで続きます
1. 陽葵ちず 幸せだけが在る夜に
2.ゆるりー 君に捧ぐワンシーンを
3.茶猫 秘密のおやつは蜜の味
4.すぅ スイ...【カイメイ中心合同誌】36枚目の楽譜に階名を【サンプル】
ayumin
いったいどうしたら、家に帰れるのかな…
時間は止まり、何度も同じ『夜』を繰り返してきた。
同じことを何回も繰り返した。
それこそ、気が狂いそうなほどに。
どうしたら、狂った『夜』が終わるのか。
私も、皆も考えた。
そして、この舞台を終わらせるために、沢山のことを試してみた。
だけど…必ず、時間が巻き...Twilight ∞ nighT【自己解釈】
ゆるりー
アラビアの夜
骨董屋の女主であるルカは口元に人差し指を立てて静かに語った。
「……ここだけの話よ。このコーヒーカップにはイワクがあって―――」
客は彼女一人、寒風が窓を揺らす中でルカは物騒な話を始めた。
メイコにしてみればこれから話す内容次第で目の前にある年代物のコーヒーカップを買うかどうかを吟...メイコちゃんカフェ 『アラビアの夜』
kanpyo
Hello there!! ^-^
I am new to piapro and I would gladly appreciate if you hit the subscribe button on my YouTube channel!
Thank you for supporting me...Introduction
ファントムP
彼女たちは物語を作る。その【エンドロール】が褪せるまで、永遠に。
暗闇に響くカーテンコール。
やむことのない、観客達の喝采。
それらの音を、もっともっと響かせてほしいと願う。それこそ、永遠に。
しかし、それは永久に続くことはなく、開演ブザーが鳴り響く。
幕が上がると同時に、観客達の【目】は彼女たちに...Crazy ∞ nighT【自己解釈】
ゆるりー
クリップボードにコピーしました
ご意見・ご感想
enarin
ご意見・ご感想
今晩は!、続き、拝読させていただきました!。
海斗君、無邪気ですな~。でもって”スキ”発言!。海斗と読者サイドでは別に珍しい事ではないのですが、唯一、メイコさんサイドから考えると、”ちょっとー!!!!”って言いたくなる事ですね。
と、思っていたら、事件発生!。どうやらメイコさん、連れ去られてしまったようですね。人さらい。名探偵海斗君!、その動物並の感覚を使って、メイコさんを探し出すんだ!。
ではでは~♪
2010/03/24 20:15:45
愛夢☆ソライト
>enarinさん
どうも、ご拝読ありがとうございます!!
確かに、カイメイは、読者サイドじゃ公認になってますがねぇ‥リアルに考えると、えぇーっ!!って感じですからね^^;
知らないうちに芽衣子が連れ去られる、という形にしたかったので、ちょっと海斗視点っぽくなっちゃました。
「はい、名探偵海斗、出来るだけがんばりますっ!」←できるだけって‥‥;;
すいません、出来るだけって言うのは冗談です;;出来るだけじゃ困りますからね^^;
ほんとに、次回は海斗に頑張ってもらいます!では!(・ω・)ノシ
2010/03/25 12:07:54