タグ:カイメイ
425件
ねえ、もしも。あと一年で俺が大人になったら、あなたは振り向いてくれますか。
生徒のままでは、一人の男としてのスタートラインにすら立てないというんですか。
幼い子どもは、身近な年上の存在に恋をすることが多い。
そう言ってしまえば偏見かもしれないけれど、よくある話の一つではあると思う。俺もその多...【カイメイ】恋煩いの後味と【ハロウィン】
ゆるりー
友人につられてその空き教室に足を踏み入れたとき、浮かび上がった光景があった。
出席番号が一つ違う彼女は、いつも前の席で笑顔で話しかけてきたんだ。
……その空き教室に入ったのは初めてなのに、なぜか茶髪の女の子の笑う姿が頭から離れない。
立ち止まるオレの意思なんてお構いなしに、フラッシュバックは続いてゆ...【カイメイ】Plus memory【7】
ゆるりー
*3/27 名古屋ボカストにて頒布する小説合同誌のサンプルです
*前のバージョン(ver.) クリックで続きます
1. 陽葵ちず 幸せだけが在る夜に
2.ゆるりー 君に捧ぐワンシーンを
3.茶猫 秘密のおやつは蜜の味
4.すぅ スイ...【カイメイ中心合同誌】36枚目の楽譜に階名を【サンプル】
ayumin
その夜、きっと僕は疲れていたんだろう。
まともな教育も受けていない僕は定職には就けず、日雇いの仕事で得たほんの僅かなお金と疲れ切った体だけを抱えて、その日寝るための地面を探して路地裏をさまよう毎日。
その日だって、廃棄されたパンでもないかとパン屋がある通りに向かっていただけだった。
「もう、な...【カイメイ】背中合わせの温度【ハロウィン】
ゆるりー
海を眺めている。
青くて、大きくて、広い海。
見ているとちっぽけな自分がどうでもいいように思えて、壮大な青の中に入りたいな、なんて考える。
「…さて、帰ろうかな」
その呟きは、誰にも届かず風が攫った。
***
そうだ、海に行きたい。思いついたのは早めのバスタイムを終えてリビングでアイスを食...瑠璃色に入りたくて、夏。【Lily誕生祭2020】
すぅ
「ねえ、こんなトキメキは別に求めていないんだよ」
だから話し合おう、ね? 人間は何のために言葉を持っているの、そう、話し合うため。唯一ヒトだけが取ることができるコミュニケーションだもの、活用しないともったいないでしょう?
「君は私と一緒にいるのが嫌なの?」
「そうは言ってないよ、だけどかわいいきみ...【カイメイ】お願いを、きみに
ゆるりー
眩しすぎる、今日も。
「ねえ、今日もあんた死んだ顔してんの」
君は今日も。
真昼間に俺のような社畜が外に出たなら、そりゃあもうクラクラして。
健康のために、行き詰まりの解消のために、というか暗々とした空間から逃げたさすぎて消去法で外に出るものの、日陰のような涼しさが性に合う僕には下界が眩しすぎて。
...【カイメイ】多分それを
ayumin
何かが変わる予感がしている、今夜。
≪silent night≫
ゆっくりとグラスを傾けながら何年か前に演じたいくつかの役柄とその関係性を思い出す。
昨年撮っていたのは、幸せにイチャイチャする男女の話でその前は確か。
俺とメイコさんは2人でカップルの役割を演じることが多い。
男女の役なんてありふれた...【カイメイ】silent night【オンザロ舞台裏シリーズ】
ayumin
私には、幼なじみがいる。
控えめに笑う彼は一つ年下で、よく互いの家に遊びに行っていた。
彼は優しく、おとなしく、私がよくからかっていた。
彼の性格故にその本心を知ることもなく、私が社会人となっても、近すぎる関係は続いていた。
「やあ少年、今年もお困りの季節がやってきたようね」
「ねえめーちゃん、毎年...【カイメイ】恋とはどんな味でしょう【ハロウィン】
ゆるりー
演者のエチュード / ゆるりー
思い返せば、その日は本当に「ついていない」日だった。
枕元の目覚まし時計は十五分遅れて起床時刻を知らせ、朝食に十秒で食べられる栄養ゼリーを探せばキッチンで転び、急いで履いた靴下には穴が開きかけ。駅に向かえば電車は五分遅れていて、始業時刻までになんとかデスクに着けたの...【カイメイ合同誌】とある2人のおうち事情【新刊サンプル】
Turndog~ターンドッグ~
「カイトー、今日もお願い」
「今日もすか…ていうか先輩そのオトコいくらなんでも粘着がすごすぎな」
「だからあんたに頼んでるんじゃん〜代わりにご飯と布団は出してるし大学近いし悪くないリターンでしょ」
「まあそうですけど」
事の発端は数ヶ月前。
彼女に珍しく頼られ詳細を聞くと何でもかなり前のオトコに今更...【KAITO誕】23:49【カイメイ】
ayumin
夕暮れ時、黒板に刻まれたその文字列を、なかなか消すことができなかった。
この場所で、優しい声で、だけど決して私だけには向けられない視線。
彼の優しい笑顔は仕事のためだと、私は知っている。
それでも。彼には、私だけを見てほしかった。
彼とは、多分他の人と変わりない出会い方をした。
四月の教室で...【カイメイ】独占欲
ゆるりー
※若干オトナな行為の残像を匂わせる描写がありますので閲覧の際はご注意ください
---
『メイコさん、』
「ん?」
『俺、メイコさんと生活してみたいって最近どうしようもなく思うんですよね』
「……何、プロポーズ?」
現実に背を向けて滞在時間の限られた暖かな布団の中で微睡む。
『いつも貴女は俺より一枚上...【カイメイ】double【オンザロ設定引き継ぎ】
ayumin
全て仕方のないことだ。
その一言で、全て片付いてしまう
今年でそろそろあの地を出て2年が経つ
地方の国立大に進学し、サークルにも入り新しく友達も作りそこそこの充実感を得てもなお引っかかってやまないものの正体は気付いている。
でも私はその感情に向き合うつもりは無い。
というか向き合いたくない。直視した...【カイメイ】未熟a
ayumin
もしもあの時こうしていれば。
今ここにいたのは、本当に私だったんだろうか。
涙の数は後悔の数。
私は、誰よりもずっと、損をした人生だった。
今までずっと、特別な人生なんて送れないと思ってた。
ただなんとなく生きて、なんとなく誰かと一緒になって、平々凡々でありきたりな日常を過ごす。
それが私の一生な...【希望の手紙】後悔の雨に【音を失った少女に】
ゆるりー
『はぁ〜〜〜〜〜まーた今年もクリスマスが来たよ!!最低最悪悪夢の日死んでくれ!!!』
「メ、メイコさん…?」
『っていうかクリスマスなんてどうせカップルがイチャイチャ性夜過ごすだけでしょなんで仕事入ってるのなんで外出なきゃいけないの意味わからないんだけど』
「な、なんか恨みでもあるんですか…?」
『...【カイメイ】林檎と蜂蜜【クリスマス】
ayumin
『夏休みも終わりましたね!』
緑のネギの形のやけに凝ったブローチをつけた少女が呟く
9月前半、夏もそろそろ終わりだ
「あー、学生って夏休み長いんだっけ」
『短いです、こんなの全然短いですよ、じゃなきゃ宿題終わらないわけないです』
リンが俯いて呟く
それは普通に遊びまくってた君が悪いんじゃないかな…?...vocaloid女子組で女子会させてみた 前編
ayumin
「お疲れ様でしたー」
『お疲れ様です!』
「にしてもこないだの撮影…ふふふ」
『俺は台本通りにしただけですってば…マスターに言ってくださいよ』
「俺メイコさん欠乏症で死にます、だっけ〜〜〜〜??」
『もうやめてくださいってば…』
ぐぅぅ、とでもいうかのような拗ね顏だ
さらに赤面で下を向くという行為が...【Spin-off】after, on the rocks 【カイメイ】
ayumin
軋むベッド
生ぬるい毛布
閉まったカーテン
この上ない不健康感が咎めない2DKのam11:30は気持ちいいものではない
せっかくの休日なんだし、なんて目が向けられるかもしれないが休日にまで外を歩くなんて面倒なことは御免だ
「もう、こんな時間か」
無駄に10時間も睡眠時間をとったにも関わらず、むしろ昨...【カイメイ】Lukewarm temptation【いい兄さんの日】
ayumin
――――――――――始まりは どこまでも続く地平線でした
・
・
・
「それは見渡す限りの」
荒野であり、空であり、そして、からっぽの、虚無でした。
「今思えばそれは、私に与えられた世界そのものでした」
果て...【カイメイ】その赤は、世界を内包する【MEIKO生誕祭】
ねこかん
「じゃーねー!勝ったらチューしてあげるー!」
突如耳に飛び込んできたゴキゲンなその声に、カイトはぎょっとして顔を上げた。
知らない男の膝に手を置き、その顔を覗き込んで、不埒な笑みを浮かべているメイコの姿。
その光景に息を呑み、次の瞬間カイトは乱暴に立ち上がった。
...【カイメイ】 ぜんぶ君のせいだ。 【MEIKO生誕祭】
ねこかん
「やだなあ、僕がステージに立つだって?メイコさん本気で言ってる?」
『だって本当のことでしょう?あら、もしかして私を他の男と歌わせる気?』
「メイコさんと張り合う実力の持ち主ならいくらだっているでしょう」
『…今日はシングルで寝よ。』
「俺メイコさん欠乏症で死にます」
ゆっくりと手元でステアさせてグ...【カイメイ】on the rocks【自己解釈】
ayumin
君はどうして他の人間にその笑顔を向けるんだい?
君はどうして他の誰かをその瞳に映すんだい?
君は、どうして、どうして、
僕の事が、見えないんだい?
青い青年は、赤い女性を哀しげな目で見つめる。
だけど、気付かれない。キヅカレナイ。
僕は君をこんなにも愛しているのに。
君に触れたい。...僕ニ、気付イテヨ
Tea Cat
6月29日名古屋国際会議場にて開催されます「ボーマス番外編3」のMEIKO PARADISEにサークル参加いたします。
orlvoさんとの合同サークル「極光スピ缶【B-26】」に、震える缶詰が座っていると思います。
よろしければお気軽にお声掛けください><
KAITO(ジーニアス)×MEIKO(ホイ...【サンプル】 ジニホイ小説本 【カイメイ】
ねこかん
プロローグ
赤ん坊が、火がついたように泣いていた。
薄暗い地下室はお世辞にも清潔とは言い難く、鉄臭く饐えたような匂いが胸を焼く。十畳ほどの空間の真ん中には古びた診察台があって、ちょうど対角を成すように二人の男たちが向かい合っていた。
男たちは微動だにせず、お互いの眼差しの色を読んでいる。一...【カイメイ】めーパラ発行小説【見本】
キョン子
ピロリンッ
スマホの通知が鳴る
相手はがっくんだ
[かいとぉぉぉぉぉ!!!]
[神威 学 が 画像を送信しました]
[神威 学 が スタンプを送信しました]
…ノンストップで三件
きっと何かいいことでもあったんだろう
大体予想はついている
「…神威に先越されたな」...【カイメイ】今でも
ayumin
夜も暮れると、子供達の姿は見えなくなる。
仕事が終わった人々は疲れを癒すために、様々な店に立ち寄る。
私は立ち寄るほうではなく場を提供するほうなのだが。
「……ん?」
いつもと同じように接客していると、店の扉の前に変な気配を感じる。
誰かが立ちっぱなしでこちらを見ているらしい。なんだか黒い影が見える...【カイメイ】Distance【Ⅱ】
ゆるりー
彼の冷たい一言は、曖昧だった私の心を引き裂いた。
その言葉に昔のような温かさは少しも含まれていないのだと気づくのに数秒かかった。
何をしても楽しくない。
何をされようが上の空で返事をする。
時間の感覚さえもが曖昧で、もうどうでもいいやと投げやりになっていた毎日。
その理由を自分なりに結論付けたのはつ...【カイメイ】Distance【Ⅰ】
ゆるりー
「ただいまー」
「お帰り。姉ちゃん、コンデンスミルクってあったっけ」
「へ?」
「なかったら練乳でもいいけど」
「レン、何やってんだ?」
買い物帰りの荷物をキッチンの床に置き、バタバタと忙しなく動き回る弟に、カイトは呆れたように声をかけた。
メイコと2人で買い物に出かけ、留守番はレンとリンの2人だけ...【カイメイ】 咲く花、春の音
ねこかん
とある休日の、眠くなるような午後だった。
「ねえ、めーちゃん」
キッチンのテーブルで広告を見ているメイコの隣に座ったカイトはぺたりとうつ伏せになって話しかけた。
「なにー?」
メイコは顔も上げず訊き返す。ペンのキャップを開けて、目当ての商品に丸をつける。きゅっと音がした。
「…ちゅーしていい?...電源
ふりーず