「あれー?おかしいな…」


ただ走っていたはずのカイトは、足を止めた。



「あの時と同じ風景…だったのに、なんか知らん道に出たぞ…?」



そう、本人に自覚ゼロの、正真正銘の迷子である。


そして、さっきまで走っていた道は塞がれている。


戻ることができない迷子。


「はてさて、どうしたものかな」

「どうするの?頼りない迷子男」



カイトが再び前を向くと、そこには彼が長年探していた女性が立っていた。



「お前…生きて…」

「あれくらい…惑星の爆発程度なら耐えられるわよ。私を誰だと思ってるの?この最低バカクズ野郎」



カイトを罵倒するのは世界の建造主が一人、メイコだった。










***






「ところで、神威って人。ハクさんのこと知ってるの?」

「え?僕もよくわからない」

「なんだそりゃ」

「でも、なんかよくわからないけど、その人に会わないといけない気がするんだ」

「ふぅーん…」





***









「確かに、さっきまでここにいたのね?ルカ」

「えぇ。気配を察知する術を使ったら、つい3分21秒前までここにいたことが分かったわ」

「詳しい情報ね」




よくわからないことを話すミクとルカを、ただ呆然と見ているリン。




「あの、あなた達は…?」

「え?あぁゴメン。私は――えっと、今は初音ミクって呼ばれてる」

「私はルカ。神威を探してるんだけど、どこに行ったかわかる?」




リンは、ミクの『今は』という言葉が気になったが、とりあえず質問に答えた。




「あっち。たぶん、ハクさんの家」

「は、ハクですって!?」




リンにはミクが驚いたわけがわからなかった。




「そのハクさんの家は、あなたはわかる?」

「私はわからない」

「そっか…どうすればいいのかな」





ちなみに状況がさっぱりわかってないのはリンだけである。





「私が教えてあげようか?」

「な…!?」

「ま、まさか…!!あんたが、どうして、生きてるの…」




三人が振り返った先にいたのは、ミクが切り捨てたはずの人物。


グミがそこに立っていた。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

僕と彼女の不思議な校内探検 26【リレー】

大変遅くなりました本当にすみません。
遅かったわりには話進んでません。
グミちゃん復活しててすみません。


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投稿日:2012/01/04 14:57:06

文字数:928文字

カテゴリ:小説

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