「ちょっとそこの召使さん？」

「はい、なんでしょう？」

「貴方は、どんな味がするのかしら？」

「いや、食べたことがないのでわかりません。てか僕のどこを食うつもりですか」

「…………右腕？」

「何故？？」

「アレンを食べちゃダメええぇぇぇええええ!!!」

「ぐえぇっ!?」

「さすがリリアンヌ。アレンの鳩尾クリーンヒット」

「…なんで僕が…っ？」





悪食娘コンチータ×悪ノ娘×悪ノ召使






最近国民の不法投棄が原因で腐臭が漂ってきているバニカさんの屋敷。

アレンこと僕と、リリアンヌはその屋敷の中でバニカさんと緊急会議をしていた。



「最近不法投棄がひどいのよねぇ」

「ふほうとうき？」

「本当は捨てちゃいけないところにごみを捨てることだよ、リリアンヌ。バニカさんが外にお酒の空き瓶大量に捨てるからじゃないですか？」

「あれはゴミ置き場とみなされても仕方ない量だったね」

「いやー。でも屋敷の中は汚したくないのよー」

「だからって外に捨てていいものでもないですけど。てゆーか量が多すぎてバニカさんの土地はみ出してるじゃないですか」

「じゃあ一番最初に不法投棄したのはバニカさんだねー」

「ちりも積もれば山となるって言うじゃない。空き瓶も同じよ」

「一緒にしてほしくないでしょうね。…でも何故ゴミが分別されているんですか」

「そうそう！そうなのよ！こないだね、私の目の前で不法投棄しようとしているやつがいて！私言ってやったのよ、ゴミは分別して捨てなさい！って！偉くない？」

「偉くないです！不法投棄を注意してください！ハア…僕ら帰りますよ？不法投棄をやめさせてほしいって言うから来たのに、分別して捨てろなんて…」

「だって処分がしやすいでしょ？」

「確かに」

「リリアンヌ、同意しない。処分がしやすいとかの問題じゃないですよ。不法投棄をどうにかしましょう？王宮も困ってるんですよ…」


実はバニカさん宅の隣が王宮で、土地をはみ出してきたゴミは王宮内に雪崩のように崩れてきているのだ。


「だから貴方達に頼んでるんじゃない。じゃ、頑張って」

「いや、ちょっと待ってくださいよ。バニカさんは？」

「へ？私はお酒呑んでるわよ？」

「いや、手伝いましょうよ。そんなことじゃ悪食娘ならぬ愛酒娘になりますよ」

「別にいいわよ。てゆーか貴方達は私の召使よ？ほら、ここに頭の悪い召使と性格の悪いメイドって書いてあるじゃない」

「わー！iPh○ne4Sだー！バニカさんすごーい！」

「すごい並んだんだからー」

「いや、着目する点はそこじゃないよ！バニカさんもなんで自慢げなんですか！」

「どうでもいいでしょ。ほら、はやく片付けてきて」

「むー…。なんか上から目線はいやだなぁ…」

「ほらリリアンヌ。あの有名な一言をどうぞ！」

「まあ、跪いてなさい。…これでいい？」

「違ーう！なんで性転換？見てない人はわからないよね！」

「ま、よくね？」

「そこは『さあ、跪きなさい！』で締めてよ！」

「もういいよ！アレン、めんどくさいからもうゴミ処理に行こうよー」

「も～…。わかったよ」

「いってらっしゃーいｖ…さて、私はお酒でも飲みますかーｖｖ」

















「さあ、残さず呑みなさいｖ」


ちゃんちゃん♪