この世界は、気づけばたくさんの数がある。
1つの世界に執着していると、それになかなか気づけない。例えば・・・。
「マスター、起きて下さい」
朝日の光が入り浸る空間の中で、声が聞こえる。
この世界は電子世界と呼ばれる、たくさんの世界の中の1つである。
「あー・・・、起きたくなーい! 起更かし決行!!」
「だから、夜更かしみたいに言わないで下さい」
私は、この世界ではマスターと呼ばれている。元の世界に戻れば、なんてことのない普通の高校生。そんな私は、自分の部屋で思う存分寝ていた。
「もう、なんでカイトってば、そんなに起こしたがるの?」
私は寝転がった状態で、カイトを見上げる。
「だって・・・」
言いよどむ青い髪をした人は、カイトって言って、この世界では同居といった形で一緒に住んでいる。
「だって、何?」
私は促す。・・・先に進まなくても、別にいいけどね。
「・・・だって、僕が起こさないとマスター寝たままだし」
「んー・・・そうだね。いっつもカイトの起こす声で、こっちの世界に来るからねー」
この世界で寝るということは、すなわち、私が本来居るべき元の世界・・・現実世界に戻るということを指す。
「だから、いっつも朝から始まるんだよなー・・・。私、夜の方が結構好きだけど・・・」
私は、そこまで言って、やっぱり、
「・・・と、思ったけど、やっぱり朝とか昼の方が好き。みんなに会えるからねー♪」
「マスター、」
「何?」
「・・・マスターがいない時、寂しいんですよ」
ぽつりと零れる、言葉。どの世界にも、言葉と想いは結構通じるものだ。
「私は・・・」
そこで、一息おく。
「私は・・・、その・・・寂しいよ?」
「あ、絶対うそですね」
「あ、バレたー?」
私はにゃははと笑ってみる。物事を疑う心は、これぐらいさらっとしていて、適確な方がいい。
「はぁ・・・。僕は、マスターだけなのに・・・」
「私は、カイトだけとは言えないのでねー」
にゃははははと、笑ってみる。
「マスター、そんなこと言ってると、今夜は帰しませんよ?」
表情は笑顔なんだけど、目が全く笑ってない。カイトって、こういう時しか本気になれないんだなと思った。
「カイトって、こういう時しか本気になれないんだね」
たった今思ったことを、少し低い声を意識して言ってみる。
「・・・そうですよ。別に、いいと思いますけど」
見事、うまい具合に返される。
「むむー・・・」
私は天井を見つめた。朝日の光が天井に映える。
「普段、天井とか、この世界じゃあんまり見ないよね・・・。・・・光のシルエットが、すごくきれい」
「僕は、マスターの方がきれいと思いますよ」
見とれる私に、カイトは言う。
「・・・またそういうことを。・・・ほんと、そういうことを何の躊躇いもなく言えるって、ある意味すごいと思うよー」
「だって、事実ですから」
「・・・」
何も言えなくなった私は、再び布団に潜り込むことにした。そして、想いに思考を寄せる。
・・・たまには、どこか別の世界を書いてみるのも、いいかもしれない。
ボーカロイドとマスター。それを包み込むは、世界。
こんばんは、もごもご犬ですこんにちは!!
・・・なんで、ここに来ちゃったんだろう←
本来なら、絶対来れません。っていうか、来ません。
だって、寒いし寒いかr((
でも、ちょっと充電が半分きったので、仕方なく・・・来ちゃいました!><
それで、書き溜めておいたものを少しずつ投稿しようかなと思います! ・・・でも、あと1つだけかなー。分かんないけど。
次回も、お楽しみに!^^
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