ミクさんは、ぽかんとした顔で、レイムさんを見つめた。
「なんだか、不気味ねえ。ねえ、でも、サナギちゃんは、大丈夫なのかな」
そういって、腕時計に目をやる。
そして、ニガ笑いをしながら、紙魚子さんに向かって言った。
「きょうは、この話のほかに、これからの別の仕事のアイディアの、相談もしようかと思ってたの」
ミクさんは首をかしげて続けた。
「なんか、不思議な話なんで、話し込んじゃった」
「あら、もう帰るの?」
紙魚子さんの問いに、うなずく。
「ええ。実はこれから、アララギさんのとこに行かなくちゃ、ならないんです」
●彼もサナギちゃんを探している
「ああ、アララギ・コヨミさんね。サナギちゃんの事で、ミクさんに電話をかけてきたんでしょ」
紙魚子さんは言う。
「そうなの。彼女が行方不明だって、彼から聞いたのよ」
ミクさんはうなずいて答える。
「そのほかにもアララギさんと、やっぱり仕事の話もあるんだけどね。...でもね、彼もサナギちゃんを探してるのよ」
レイムさんは口をはさむ。
「アララギさんって、雑貨プロデューサーの人でしょう。たしか、音楽のバンドもやってる人でしょ」
「そうなのよ。それで、彼のバンドが今度やるライブに、サナギちゃんも、出るはずなんですって。ベース担当として」
「そうか。それで今、彼女の行方をみんなで探してるのね。アララギさんたち」
紙魚子さんは納得して、うなずいた。
●会って話をしたいの
紙魚子さんは言った。
「私も彼とは、よく一緒に雑貨の仕事をするわ。いま、彼らはどこにいるの?」
「こんどやるライブの練習で、貸しスタジオにいるはずなの」
そう答えたミクさんに、レイムさんは言った。
「ねえ、お邪魔じゃなかったら、私も一緒に行ってもいい? 彼らに会いに」
「え?」
ちょっと考えて、ミクさんはうなずいた。
「うん、別にいいわよ。でも、なぜ?」
レイムさんは、いたずらっぽく笑って言った。
「アララギさんに会って、話をしたいのよ。その...“ツクヨミ対策”について、ね」
それを聞いて、紙魚子さんは目を丸くする。
「おいおい、レイムはまた、変に首を突っ込まん方が、いいんじゃないの?」
「大丈夫だよ。サナギちゃんという子のこと、心配だし」
「いいわよ。一緒にいきましょう」
ミクさんはそういって、カバンを手元に寄せた。
カバンの取っ手には、小さな“はっちゅーね人形”のマスコット・ドールがついている。
その、ドールがしゃべった。
「いま、その貸しスタジオに、行かないほうがイーヨ」 (゜ー゜)
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