愛しい人、恋しい貴女と呼んだところで届きません。
今となっては遠い姿を求めても、それは微かな幻影と消えていきます。
死に損ねてしまったこの身は生に執着し、いくら問い焦がれても死ねないのです。
黄泉路を照らす篝火は、何処にいってしまったのでしょう。
あれはいつかの冬の日の事。永久を誓った約束を、あの手毬歌を歌うのです。
叶わないと言うなら、もう呼ばない方が幸せなのでしょうか。
あの歌を待ち続けた所で、終わりはないのだから・・・
この思いが汚されるくらいなら、いっそ流れ朽ちて欲しい。
誰かの為でなく、貴女の為でなく、僕の為に。中途半端な停滞から抜けられない、僕自身の為に。
待ち続けた所で叶わずの願いと知りながら、それでも今尚焦がれております。
せめて代わりにこの言葉をと、あの手毬歌を歌うのです。
久遠の旅路を飛び越えて貴女に会おうにも、生者の身には越え難い。黄泉平坂を越えるにも、閉ざされた境に怖じて踏み出せぬ自分がいます。
永久の約束を果たせない代わりに、あの手毬歌を歌うのです。
貴女が約束に囚われないように、約束を違える僕を忘れてくれるように、ただあの歌を歌い続けるのです。
【勝手小説】手毬歌・2 間夫蓮【mayuko様オリジナル】
「手毬歌」第2段、レン視点です。
多分分かってる人も多いでしょうが、間夫とは遊女が本気で惚れた男の事。
友達に見せたら、「このレンは「悪ノ」シリーズのレンを見習うべきだ!」と言ってました。
黄泉平坂に蹴落としたらリンがいそいそと回収するんでしょうね、きっと。
「手毬歌」、次回で完結予定です・・・うまくいけば。
読んでくださりありがとうございました!
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