玩具屋カイくんの販売日誌(204) 新製品と、ライバルたち

投稿日:2013/07/28 13:49:55 | 文字数:1,252文字 | 閲覧数:80 | カテゴリ:小説

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親友とは言え、ビジネスでは、シノギをけずる。そんな関係のようですネ、テトさんとルカさん。

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ニコビレの作業室で、テトさんたちが、手に持った「テト・ドール」を皆で見つめていた。

さっき、このマスコット人形の“お目目”が、キョロッと動いた、とルナさんが言ったからだ。

「うーん。もう動かないなあ」
不満そうに、マコさんが言う。
「あんたの、見間違いやったんとちゃうの?」

そう言われて、ルナさんは首をかしげながらも、答える。
「ううん…でも、ちゃんと動いた気がしたんだけどなあ」

しばらく、皆でかわるがわる人形を振ってみたり、かかげてみたりしたが…
変わったことは起きず、皆はなんとなくあきらめてしまった。

「じゃ、うちらはこれで。またね」
マコさんとルナさんは、ニコビレを出て行った。


●新製品、期待してます!

作業室で、テトさんも帰り支度をする。
「紙魚子さん、じゃ、そろそろ私も」
「お会い出来て楽しかったです」
にこにこと、紙魚子さんは言った。

「これから、この施設に事務所を持つんですね。頑張ってくださいね」
テトさんはそういって、テト・ドールをカバンにしまう。
「ありがとうございます。テト・ドールの新製品、とても楽しみにしてます」
紙魚子さんがそう言ったので、テトさんも嬉しそうに笑った。

「いつか、一緒にお仕事ができたらいいですね」
2人は、にっこりとうなずいた。


●テトさんには負けないぞ

さて、ところ変わって。
雑貨の輸入&メーカーである「ハミングス」の1階にある、カフェで。

ルカさんと、たこるかちゃんが話をしていた。

「そうですかあ。“はっちゅーね人形”の“リンちゃん・バージョン”が、いよいよ動き出すんですね」
たこるかちゃんは、ピザをほおばりながら、言う。
「そうなのよ。商品の仕上げ品が、そろそろ出来るころかな」
ルカさんも、ソーダ水を机に置いて、両手をあごの下で組んでほおずえをつく。

「れおんさんが、張り切ってるからねぇ、あのオヤジがサ」
苦笑いしながら、たこるかちゃんは、またピザをひと切れ、口に運んだ。

「うん。でも、前評判はいいみたいよ。ネットとか、その辺の口コミでもね」
ルカさんはスマホを取り出して、画面をめくり、たこるかちゃんに見せた。

「ほおう。ツイッターですごい盛り上がってますねえ。これ、リンちゃんのファンの人だよね」
のぞき込んで、たこるかちゃんが言う。

「うん。固定ファンがいるからね。リンちゃんにも、“はっちゅーね”の人形にも」
ルカさんの言葉に、たこるかちゃんは、目を丸くした。
「ふうん。そういう情報がまわるのって、早いんだね」

「でも、おかげでこんどの製品、“リンちゃん&はっちゅーね”も、ヒットしそうなのよ」
ルカさんはうなずいて言った。
「そうなの。“メグ・ハミング”の雑貨の人気もこの頃、ちょっと足ぶみだしね。いいかもね~」
そう言って、たこるかちゃんはまた、ピザを切りにかかった。

ルカさんも、自分のピザの皿を寄せながら、つぶやいた。
「テト、あなたの新製品にも、負けないぞ」(⌒-⌒)

雑貨の仕事をしてます。
キャラクター雑貨がらみで、キャラクターも好きです。

音楽も好きですが、好きな曲の初音ミクバージョンを聴いて感心!
ボーカロイドを聴くようになりました。

機会があれば、いろいろ投稿したいと思ってます。
宜しくお願いします。

twitter http://twitter.com/tamaonion

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作品へのコメント1

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    ご意見・感想

    今晩は~♪ 今日は半休暇にして、皆さんの新作とかレスとかありがたいコメントとかを拝見してました。やっぱり楽しいです、ここは~♪

    さてはて、まさに、

    『好敵手と書いて”ライバル”』

    ですね。お互いを邪魔するのではなく、お互い、強くなっていい物を作っていって、競い合う、昔の高度成長期の日本はそういう時代だったし、今のニコのボカロ動画やそこから派生した商業ベースの成功は、まさにそこにあると思うんです。

    というかメーカーさんって、そういう成長があってナンボだったのですが、私、特許をやっていた時もあった経験から、”特許のつぶし合い”を経験し、正直、これでは日本のメーカーは強くなれない、そう思いました。アメリカ流では強くなれないのよ…。

    ボカロはそういう意味では、勿論、音声合成技術、キャラの著作権の特許を守っていかなくてはいけないのですが、より魅力的なボカロの声とキャラを作っていく、そういう上を向いた仕事が継続されてきたからこそ、今の成功があったのだと思うんです。それと使い捨てにする企業の甘い声を全部ぶっちぎった英断もね。

    さてさて、リンちゃんver.の開発も、オヤジ・・・・もとい、れおんさんのお力と、リン廃・・・・・もとい、熱烈なリンちゃんファンの活動で順調に進んでいるようで、とても楽しみです。はっちゅーねは不思議な能力あるように、リンちゃんver.には何の能力が加わるのでしょうか? 楽しみです~♪

    ではでは~♪

    2013/07/28 21:06:38 From  enarin

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    メッセージのお返し

    enarinさん、メッセージありがとうございます。

    >さてはて、まさに、
    『好敵手と書いて”ライバル”』
    ですね。
    >昔の高度成長期の日本はそういう時代だったし、今のニコのボカロ動画やそこから派生した商業ベースの成功は、まさにそこにあると思うんです。

    ああ、なるほど。ボカロの成長もそこにあるとは、ちょっと気づきませんでした。その通りかも、です。
    それにしても、日本って、ライバル物語が好きですね。(かくいう私もそうですが)。スポ根ものは、その最たるものですよね。


    >、”特許のつぶし合い”を経験し、正直、これでは日本のメーカーは強くなれない、そう思いました。アメリカ流では強くなれないのよ…。

    おお、そんな経験をお持ちでしたか。なかなか厳しい現場を見られてるんですね。
    何というか、アメリカと日本、国柄は違いますよね。


    >使い捨てにする企業の甘い声を全部ぶっちぎった英断もね。

    その通りですね。使い捨ての、無責任さは、許すまじ、というかハナから、近寄せなかったわけでしょう。
    でも、逆にこれから、どう展開するのか。ボカロ文化の課題は、そこにもあります。


    >リンちゃんver.には何の能力が加わるのでしょうか? 楽しみです?♪

    あ、なるほど。リンちゃんver.も何か工夫しましょうか。まだ考えていませんでした(笑) ベリーグッドアイデアです!

    また、ぜひ感想を聞かせてください!

    では、また。

    2013/08/11 17:30:38 tamaonion

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