名札のない胸に余白だけが揺れてる
誰かの視線で輪郭を帯びたい
街灯がつくたび影が一人増える
生み出した色が誰のものか曖昧で
笑顔の額縁に手を当ててみたけど
温度だけ残って形はすぐ溶けた
「君は君でいい」
大層便利な呪文
それで救われるなら今ごろ笑えてる
"私"になりたい
影も形もない
色も絵柄もない
欠けたピースのまま
誰かの額に入りたい
私は誰かの何か
その“何か”になれたら
透明が終わる気がして
名前のない光を探す
意味が欲しい
ただ、意味が欲しい
影に触れて確かめるみたいに
空白のままの名札にホコリだけがついてる
誰かの期待で輝きを帯びたい
風が通り過ぎて雨雫を攫う
消え去った熱が誰のものか曖昧で
正解のない問いに答えを考えても
本音なんて無縁で
増えるのは いつも"間違い"で
答えが欲しい
けど知るのは怖い
選んだ瞬間に帰れなくなりそうで
私は誰かの何か
その“何か”になれたら
空っぽのままの胸に小さな光が灯る?
意味が欲しい
そう、意味が欲しい
指先で無いものを撫でる
「意味なんて最初からない」
そう言って笑う声
それもまた
確かな優しさでも
私の胸の音は
汚れただけの空白を
余白と示すために
連なってきたんだ
だから せめて だから せめて
輝く影になる
誇りのない名札に
色を刻む
みんな誰かの何か
その“何か”になりたくて
知らない自分を拾い集め
影の端を縫い直す
いま私 ただ、君が欲しい
影に触れて確かめるみたいに
誰かの何か
でもまず"私"は誰か
透明を終わらせたくて
名前のない光を抱く
まだ名札のない胸に余白だけが揺れてる
私の視線で輪郭を帯びてく
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