wanitaの投稿作品一覧
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……オリジナルでファンタジーを書いてみた
『夢と勇気、憧れ、希望』
~湖のほとりの物語~
注!ボカロメンバー、いません! ただ、テーマが、『唄』です。唄と魔法と奇跡の物語です。
☆文庫本1冊分です。きっちり完結。全部で34回!
気長にお付き合いいただ...【オリジナル】夢と勇気、憧れ、希望 ~湖のほとりの物語~ 表紙
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「夢みることり」を挿入歌に使ってファンタジー小説を書いてみた [5](最終回)
マルディンが目覚めたとき、すでに部屋の中は真っ暗であった。
体に張り付く汗の感覚と、何かが抜けたような虚脱感。
夜か、それとも早朝か。寝台から起き上がり、窓のカーテンを引いた。
外を見ると、うっすらと雪が降り...「夢みることり」を挿入歌に使ってファンタジー小説を書いてみた [5] (最終回)
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「夢みることり」を使ってファンタジー小説を書いてみた [4]
「おいしかったね、あのお茶」
「ああ。マルディン用のも、楽しみだな」
蛍屋の印の押された、茶色の紙袋を抱えて、二人は街の石畳をあるいてゆく。
緑色の外灯が、道に光を落として、ぼんやりと光る。
「って、雪、降ってないか?!」
「うわ。本...「夢みることり」を挿入歌に使ってファンタジー小説を書いてみた [4]
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「夢見ることり」を挿入歌に使ってファンタジー小説を書いてみた [3]
……アークのさした看板は、
『蛍屋』
「何の店?」
アークは答えずに、その店の木戸と押した。
きぃっときしんだ音を立てて中に入ると、ろうそくの炎の色のような暖色の光が二人を包んだ。
「いらっしゃい」
五十がらみの男の声が、店...「夢みることり」を挿入歌に使ってファンタジー小説を書いてみた [3]
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「夢みることり」を挿入歌に使ってファンタジー小説を書いてみた [2]
* *
「いよっしゃ! 今日は臨時休講だな! 街に行ってもいいか、マルディン?」
「こらアーク! 不謹慎でしょ!」
憎まれ口を叩くアークを、リリスがたしなめる。
「これぞ鬼の霍乱って奴だな! いや~初めて見た...「夢みることり」を挿入歌に使ってファンタジー小説を書いてみた [2]
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『夢みることり』を使ってファンタジー小説を書いてみた [1]
大きな湖に、豊かな土地。
この国が、ルディと呼ばれる怪物に悩まされ始めてから随分経つ。
四十年だった。
この国は、真ん中に大きな湖を抱えており、国境を接する外縁は、はるかな山々に囲まれていた。春になると雪解け水が豊かな水を湖に供給...夢みることりを挿入歌に使ってファンタジー小説を書いてみた [1]
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『海の民の海を渡る唄』
作詞:wanita
#1
夜の海を渡り行け ヨーエイヨ ヨーエイヨ ヨーエイヨーエイヨーエイヨーエイヨ……
風咆(ほ)える声を聞け ユーエイユ ユーエイユ ユーエイユーエイユーエイユーエイユ……
星明りは 白兎星(しろとぼし) さぁ
ヨーエイヨーエイヨーエイヨーエイヨ
水の先...海の民の海を渡る唄
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発想元・歌詞引用: トラボルタP様・ジュンP様
『ココロ・キセキ』エピローグ ある晴れた春の終わりに
語り手:織也拓海
「博士・・・・・・」
レン・カガミネが亡くなったのは、春の終わりの晴れた日だった。
吸い込まれそうな蒼穹の空に、送り行く車のクラクションが高く響いていった。
心なしか、喪服...ココロ・キセキ エピローグ -ある晴れた春の終わりに-
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『ココロ・キセキ』 -ある孤独な科学者の話ー [9](最終話)
発想元・歌詞引用:トラボルタP様・ジュンP様
* *
――――今言える……本当の気持ち…… 伝える……あなたに……
ありがとう、ありがとう。 わたしは知った、よろこぶことを。
ありがとう、ありがとう。 わたしは知った、かなしむことを...ココロ・キセキ -ある孤独な科学者の話ー [9] (最終話)
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『ココロ・キセキ』-ある孤独な科学者の話-[8]
発想元・歌詞引用: トラボルタP様・ジュンP様
レンが、茫然とリンを見ていた。
リンが、いままでに見たこともないやわらかな表情で微笑んでいたのだ。
そして彼女は、ふわりと、唇をひらいた。
『ありがとう』
スッと、リンの体が、レンから離れた。
...ココロ・キセキ -ある孤独な科学者の話- [8]
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『ココロ・キセキ』 -ある孤独な科学者の話-[7]
発想元・歌詞引用:トラボルタP様・ジュンP様 『ココロ・キセキ』
レンが意識を戻したとき、目の前に、『リン』とタクミの顔があった。
「レンさん! ……この場所まではかなり時間がかかるようですが、救急車を呼びました」
レンの、体の左半分が動かない...ココロ・キセキ -ある孤独な科学者の話- [7]
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『ココロ・キセキ』 -ある孤独な科学者の話-[6]
その日から、タクミは毎日レンの研究室へ通った。
レンが定年を迎え、引退した後は、『Rin』の製作場所は、レンが妻のリンと暮らすために建てたログハウスへと移された。
もともと秘密の別荘にするつもりだったログハウスは、誰にも知られない二人だけの研...ココロ・キセキ -ある孤独な科学者の話-[6]
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『ココロ・キセキ』-ある孤独な科学者の話-[5]
「この通りだ。
君は、いつもたくさんの仲間に囲まれていたね。俺は、君の仲間がしょっちゅう君を呼ぶことで、タクミの名前を覚えた。
そんな君は、人の心が、わかる人間だと思うんだ」
すっと、さらに深く、レンが頭を下げ、そして、顔をあげて真摯にタクミを見た。...ココロ・キセキ -ある孤独な科学者の話-[5]
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『ココロ・キセキ』-ある孤独な科学者の話-[4]
「先生!!この間の追試の答案を返してもらいにきました!」
突然飛び込んできた声に、レンは飛び上った。
うず高く積まれていた本と紙の壁が、ダ――――ッとレンを雪崩となって襲い、レンを床に押し倒す。
「う、うわっ! だ、大丈夫ですか、先生!」
あわてた...ココロ・キセキ -ある孤独な科学者の話-[4]
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ココロ・キセキ ~ある孤独な科学者の話~ [3]
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皮肉にも、リンの死によって、レンは研究室に引きこもったため、人形の『Rin』はますます進歩していった。ケーブルを離れ、歩き、走り、会話もし、時にはわざと指示に従わないしぐさも見せる。
動作が人間に近づくほど、レンには、『ココロ』が入らな...ココロ・キセキ -ある孤独な科学者のはなし- [3]
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ココロ・キセキ ~ある孤独な科学者の話~ [2]
発想元・歌詞引用:トラボルタP様・ジュンP様 『ココロ・キセキ』
カイトは、亡くなった。
死因は、心不全。
あきらかな、過労だった。
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「手が、とても、あたたかかったの」
リンは、カイトと付き合い始めた理由を、そう語った。
「おかしいよね。...ココロ・キセキ ―ある孤独な科学者の話― [2]
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ココロ・キセキ ~ある孤独な科学者の話~
発想元・歌詞引用:トラボルタP様・ジュンP様 『ココロ・キセキ』
……一度目の奇跡は
きみが生まれたこと
二度目の奇跡は
君と過ごした時間……
『ココロ・キセキ ~ある孤独な科学者の話~』
「初瀬 鈴(はつせ りん)です。よろしくお願いします」
レンこと鏡音...『ココロ・キセキ』-ある孤独な科学者のはなしー [1]