タグ「巡音ルカ」のついた投稿作品一覧(39)
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カイトに連れられてアイスを食べたあと、レンはカイトと帰宅した。帰ったら、ミクとリンに謝らなくてはならない。
「……リン、戻っているかな?」
自宅が近づくにつれて、レンは不安になってきてしまった。ミクはカイトに自分を探してくれるように頼んだぐらいだから、落ち着いているだろう。だが、リンの方はわから...リトルコンピュータワールド 第三話【家に帰って】
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「……十年近く前の話よ」
淡々とした声で、ルカさんが言う。だから何なんだよ。忘れろってのか? 他の人ならともかく、あんたに言われても困る。
「あんたたちは、それよりずっと前のことをぐちゃぐちゃ言ってるだろ! 大体あんた、リンのどこが気に入らないんだ!? リンの本当のお母さんが、あんたにひどいことを...ロミオとシンデレラ 外伝その四十九【悲しみと涙のうちに生まれ】後編
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注意書き
これは、拙作『ロミオとシンデレラ』の外伝です。
外伝その四十八【嫉妬は愛の子供】のレン視点になります。
よって、それまでのお話を読んでから、お読みください。
【悲しみと涙のうちに生まれ】
「そんなっ!」
リンの叫ぶ声が聞こえてきて、俺は思わずリンの方を見た。場所は、我が家の寝室...ロミオとシンデレラ 外伝その四十九【悲しみと涙のうちに生まれ】前編
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思い余った私は、ガクトさんに電話をかけてしまった。といっても今は仕事中だから、「時間が空いたら少し話がしたい」とあらかじめメールをしてからにする。ガクトさんからはすぐ電話がかかってきた。
「どうした。ルカ、何かあったのか?」
「あ……その……今、時間いいの?」
「ちょうど一区切りついたところだ。心...ロミオとシンデレラ 外伝その四十八【嫉妬は愛の子供】その四
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私が自分の感情の折り合いをつけようと必死になっている間に、実家はまた妙な局面を迎えていた。父が突然、隠居すると言い出したのだ。私が母の厄介になっている間に、父が失明したことは聞いていたけれど、そこまで日常に支障を来たすようになっているとは思っていなかった。
ガクトさんと一緒に父に会って、名義の書...ロミオとシンデレラ 外伝その四十八【嫉妬は愛の子供】その三
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どうして……? 今の私のどこに、そこまでの価値があるの? 私はもう、優等生のいい子じゃない。
「私……いい妻にも、いいお母さんにもなれないわ」
それが私に求められていたことだったのに、できなかった。
「いい妻とか、いいお母さんとかがほしいんじゃない。ルカに戻ってきてもらって、一緒に一番いい道を探...ロミオとシンデレラ 外伝その四十八【嫉妬は愛の子供】その二
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これは、拙作『ロミオとシンデレラ』の外伝です。
外伝その四十七【うちへ帰ろう】のルカさん視点とその続きです。
また、外伝その四十三【心安らかなる時を】からも続いていますので、そちらまでのエピソードを読了後、読むことを推奨します。
【嫉妬は愛の子供】
母と暮らすようになって、どれくらい時間が...ロミオとシンデレラ 外伝その四十八【嫉妬は愛の子供】その一
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結局その日、ルカから承諾の返事はもらえなかった。今までのことがあるから、神経質になっているらしい。
だがそれから何日かして、ルカはまた俺に電話をかけてきた。結論はまだ出せていないけれど、一度ミカに会ってみたいと言う。俺はその話を承諾し、その次の日曜に、三人で会うことになった。
「ほんとう!? ほ...ロミオとシンデレラ 外伝その四十七【おうちへ帰ろう】後編
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注意書き
これは、拙作『ロミオとシンデレラ』の外伝です。
ガクト視点で、外伝その四十四【きつね色の時間】から続いています。
よって、それまでの話を読んでから、お読みください。
【おうちへ帰ろう】
ルカと離れて住むようになって、年単位で時間が経過した。その間にミカも成長し、幼稚園に入る日が...ロミオとシンデレラ 外伝その四十七【おうちへ帰ろう】前編
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作り方の本を見ながら、私はパン作りを始めた。作るパンは、どれがいいのかよくわからなかったので、とりあえず一番最初のページに載っていた「テーブルロール」にする。まず、材料を全部量る。それからバターと牛乳を温めておき、ぬるま湯でイーストと砂糖を溶かす……変な匂い。大丈夫だろうか、これで。
溶き卵、溶...ロミオとシンデレラ 外伝その四十四【きつね色の時間】後編
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注意書き
これは、拙作『ロミオとシンデレラ』の外伝です。
ルカ視点で、外伝その四十三【いつか道の開ける時が】から続いています。
よって、それまでの話を読んでから、お読みください。
【きつね色の時間】
朝起きたら、着替えて、顔を洗って、居間に行く。カエさんは大抵、もう朝食を準備してくれてい...ロミオとシンデレラ 外伝その四十四【きつね色の時間】前編
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次の日、俺は会社を休み、ルカを連れて心療内科の病院に行った。そこで診察を受けさせたところ、鬱病だと言われてしまった。その後、ルカの状態や治療方針などを先生と話し合ったのだが、当のルカは相変わらず話をほとんど聞いていないようで、どうしても不安がわきおこってくる。
入院の必要まではないだろうと言われ...ロミオとシンデレラ 外伝その四十二【いつか道の開ける時が】後編
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注意書き
これは、拙作『ロミオとシンデレラ』の外伝です。
外伝三十九『家族の定義』の、ガクト視点の続きとなっています。
なるべくなら、『好きという気持ち、嫌いという気持ち』まで関連の外伝を読んでから、読むことを推奨します。
【いつか道の開ける時が】
ルカの様子がおかしくなった、次の日。ち...ロミオとシンデレラ 外伝その四十二【いつか道の開ける時が】前編
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ルカはベッドに座って、窓の外を眺めていた。俺が入ってきたのに気がついて、こっちを向くが、何も言わない。
「ルカ、なんで電話の線を切ったりした」
ルカは答えなかった。俺は苛立ちを抑えこみ、言葉を続ける。
「電話が嫌というわけではないんだろう? 俺と話していた最中に、電話の線を切ったのはどうしてだ?...ロミオとシンデレラ 外伝その三十九【家族の定義】その五
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「実際、ルカさんは今、何をしてるの?」
さっきまでカイトと小声で何か話し合っていたメイコさんが、不意に割って入った。そう訊かれても、飛び出してからのことはわからない。
「それはなんとも……俺も突発的に飛び出してきてしまって……」
メイコさんが、隣のカイトを見た。カイトが口を開く。
「……これは僕...ロミオとシンデレラ 外伝その三十九【家族の定義】その四
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注意書き
これは、拙作『ロミオとシンデレラ』の外伝です。
ガクト視点で、【こわれゆくもの】からの続きです。なお、【ただひたすらに】からの流れもくんでいますので、両者にまつわる外伝を全部読んでから、読むことを推奨します。
【家族の定義】
何かがおかしい。
俺がそう思うようになったのは、ミカ...ロミオとシンデレラ 外伝その三十九【家族の定義】その一
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そうして、何日が経過しただろうか。よく憶えていない。ミカを生んでからは、時間の経過が自分でもよくわからなくなっている。ミカに煩わされるだけで、一日が過ぎていくからだ。
ミカは学習能力があまりないようで、相変わらず私を困らせてばかりいる。いつになったらいい子になることを学ぶのだろう。いつもお行儀よ...ロミオとシンデレラ 外伝その三十八【こわれゆくもの】後編
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これは、拙作『ロミオとシンデレラ』の外伝です。
ルカ視点で、【知らなくてもいいこと】から続いています。
従って、それまでの話を読んでから、読むことを推奨します。
【こわれゆくもの】
今日もミカが泣いている。ものすごくうるさい。赤ん坊というのは泣くようにできているらしい。
私は頭痛を感じな...ロミオとシンデレラ 外伝その三十八【こわれゆくもの】前編
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その日の夜、俺は電話で兄と話をした。内容は当然、今日のことである。
「やれやれ……それは、気が滅入るな。自分より年下の義母か。そんなドラマみたいなことが起きるとは」
電話口の向こうで、兄は呆れを含んだ声をあげている。
「滅入るなんてもんじゃない。お義父さんは、一体何を考えているんだか」
「あれだ...ロミオとシンデレラ 外伝その三十六【知らなくてもいいこと】後編
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注意書き
これは、拙作『ロミオとシンデレラ』の外伝です。
ガクト視点で、外伝その三十四【誰が為の嘘】から続いています。
したがって、それまでの話を読んでから、お読みください。
【知らなくてもいいこと】
義両親が離婚した翌年、ルカは初めての子供を出産した。女の子だった。俺は娘にミカという名...ロミオとシンデレラ 外伝その三十六【知らなくてもいいこと】前編
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「もしもし、さっきの……」
言いかけたところで、また電話を切られてしまった。もう一度リダイヤルボタンを押す。こうなったら意地だ。出たのは、やはり同じ女性だった。
「しつこいわね! この泥棒猫の身内が!」
大声で怒鳴られ、俺はまた唖然とすることになった。この人は、一体何なんだ?
「何なんですか、い...ロミオとシンデレラ 外伝その三十三【誰が為の嘘】後編
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注意書き
これは、拙作『ロミオとシンデレラ』の外伝です。
外伝三十二【そして終わりの幕を引こう】のガクトを書いたものです。
よって、外伝三十二までの、巡音家関連の外伝全てに目を通してから、読むことを推奨します。
【誰が為の嘘】
待ち合わせに向こうが指定してきた、都内の洒落たバー。俺はそこ...ロミオとシンデレラ 外伝その三十三【誰が為の嘘】前編
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注意書き
これは、拙作『ロミオとシンデレラ』の外伝です。
ルカの視点で、本編四十六話【イン・コールド・ブラッド】のサイドエピソードになります。
よって、本編をそこまで読んでから、読むことを推奨します。
【悪いのはあなた】
神威さんの家族との食事会があった次の日、私は買い物に出かけることに...ロミオとシンデレラ 外伝その二十六【悪いのはあなた】
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注意書き
これは、拙作『ロミオとシンデレラ』の外伝です。
外伝その七【ある日のアクシデント】の直後の話で、お手伝いさんたちの会話のみで構成されています。
なお、本編第六十五話【育ちは誰よりも上】までのネタバレを含みますので、そこまで本編を読了してから読むことを推奨します。
【スケルトン・イ...ロミオとシンデレラ 外伝その二十二【スケルトン・イン・ザ・クローゼット】
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注意書き
これは、拙作『ロミオとシンデレラ』の外伝です。
リンの長姉、ルカの視点で、彼女の九歳の誕生日の話です。
この話に関しては、外伝【わたしはいい子】【ルカの日記】を読んでから、読むことを推奨します。
【ケーキと愛情】
「ルカ、もうじきおたんじょう日よね」
パパとさいこんして、新しい...ロミオとシンデレラ 外伝その十四【ケーキと愛情】
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注意書き
これは、拙作『ロミオとシンデレラ』の外伝です。
ルカが小学校一年生の時の担任の先生(本編には登場しません)の視点で、外伝その十二【ルカの日記】のサイドエピソードとなっています。
したがって、【ルカの日記】を読んでから、お読みください。
【先生の思い出話】
巡音ルカですか? 憶え...ロミオとシンデレラ 外伝その十三【先生の思い出話】
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四月七日
今日から二年生です。クラスがえがありました。たんにんの先生も新しくかわりました。
二年生になっても、しっかり勉強していい子にしていようと思います。
さいきん、パパとママはけんかをしなくなりました。いいことです。けんかはうるさいからきらいです。これで、パパがもっと早く家に帰ってきてく...ロミオとシンデレラ 外伝その十二【ルカの日記】後編
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注意書き
これは、拙作『ロミオとシンデレラ』の外伝です。
ルカが小学校の時に、課題でつけていた日記を抜粋したもので、時期としては日記のつけはじめ~最初の継母が出て行くまで(ルカが三年生の春)となっています。
なお、ルカは小学生ですが、家庭教師について幼稚園の頃から勉強していたために、そこそこ...ロミオとシンデレラ 外伝その十二【ルカの日記】前編
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図書館に着いたわたしは、座席に座ってひとしきり勉強した。集中しきっていたため、時間の経過に気づかず、気がつくと閉館の時間になっていた。いけない、もう外は暗くなりかけている。荷物をまとめ、わたしは帰路についた。
帰り道では、行きのような妙な人に遭遇することはなく、家まで真っ直ぐにたどり着いた。玄関...ロミオとシンデレラ 外伝その七【ある日のアクシデント】後編
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注意書き
これは拙作『ロミオとシンデレラ』の外伝です。
リンの長姉、ルカの視点で、彼女が十五歳の時の話です。
この話に関しては、『ロミオとシンデレラ』を第十四話【鏡よ、答えて】までと、外伝【わたしはいい子】を読んでから、読むことを推奨します。
なお、ルカさんの性格は、【わたしはいい子】の時...ロミオとシンデレラ 外伝その七【ある日のアクシデント】前編
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