ブクマつながり
-
――痛みに目を覚ました二人。
薄暗闇に目が慣れた頃、二人はどこかに閉じ込められたことに気づきました。
意識を失ってからどれ位の時が過ぎたでしょうか。
斬撃は姉の右翼と弟の左翼を貫きました。
裂かれるような激しい痛みを堪え、震える体を抱きしめあう二羽の金糸雀。
「ここはどこだろう…」
「どこかしら…」...うたものがたり ~緑の女帝~
ちかお
-
西の森の中には木々に囲まれた大きなお城がありました。
綺麗な像や美しい庭園に彩られた城。でもどこか寂しく、人々の表情にも陰りが見えます。
「おかしなところ…東も南も北も歌声で溢れていたのに、ここは鳥の囀りさえ聞こえない」
「動物の気配もないね。噂通り魔物がいるのかな…?」
「でもこのお城で働く人々は...うたものがたり ~西の森の城①~
ちかお
-
紫の魔法使いが加わった一行は西の国に無事帰り着きました。
四人が城にたどり着くと、城門のところに桃色の髪のメイド服を纏った女性が立っていました。
「姫君、また無断で外出しましたね。王は大変お怒りでしたよ」
桃色の髪の女性は厳しい顔でそう告げました。
「ごめんなさい…。
あ、途中で東の国の使者の方々に...うたものがたり ~黄緑の姫君と桃色の従者~
ちかお
-
かつて魔法の都と呼ばれた地は、遺跡と化していました。
その地は大陸の中央に位置し、どの国からも干渉されることなく存在しています。
昔、その地を巡って今も語り継がれる大戦が繰り広げられていました。
戦が終結した後に、国々は中央の遺跡を不可侵と決め、条約をたてました。
そうして、その地はどの国からも干渉...うたものがたり ~魔法の都と紫の魔法使い①~
ちかお
-
姫君達は女帝の執務室に駆け込みましたが、そこに女帝の姿はありませんでした。
女帝を探し城内を探索していると、微かに音が漏れる部屋をみつけました。
「ここは金糸雀(あの子)達がいる部屋…」
部屋から漏れ聞こえるその音は、まるで歌声を絞り出そうとするかのような苦しげな声音。
声は音色を紡ぐことができず、...うたものがたり ~緑の女帝の秘密~
ちかお
-
赤と青の騎士が王城に向かって歩いていると、綺麗な衣を纏った黄緑色の髪の少女が横を通り過ぎました。
「お嬢さん、ちょっといいですか」
青の騎士が通り過ぎ様に少女を呼び止め、彼女は驚き振り返りました。
赤の騎士は青の騎士を呆れた顔で見ています。
「瞼を腫らせてどうしました?何か悩みがあるのでしたらどうぞ...うたものがたり ~赤と青の騎士と黄緑の姫君~
ちかお
-
人の縁や出会いと言うものは、本当に不思議だと思う事がたまにある。
初めて会ったきっかけは偶然であったのにも関わらず、その相手との交流が長く続いたり、逆に運命だと信じていた出会いが実はそこまで大した事じゃ無かったり。
……運命の出会いなんてものは経験した事が無くて、本で読んだ事があるだけだけど。...むかしむかしの物語 外伝その2 思い出の祭り 前編
matatab1
-
私は王女 君は召使
運命分かつ 哀れな双子
君の側にいるためだけに
私はこの手を伸ばし続ける
期待の中二人は生まれた
教会の鐘に祝福され
醜い大人たちのエゴで
二人の未来は悲しく裂けた
たとえ世界が私を
「悪の娘」と呼ぼうとも...「悪ノ召使」 替え歌 ~悪ノ娘視点~
kakitomo
-
A 太い木に首を絞めるように
縄を巻いて 祈りを捧げる
天に昇るのは 若いアナタの
魂の欠片でした
B 割れたお皿を数えましょ
1~9って 1枚足りないじゃない
井戸の中から「ウラメシヤ」って
これはどんな夢?
☆怖い…なんてウソっぽい
もっともっともっと本気出して!...【作曲者様決まりました!】黄泉の国
絵璃七@inが難しくなりました・・・
-
[A] 自由になりたいと願いながら
籠に戻った1羽の鳥
古い約束守るために
夢を追うこと見ることやめて
記憶も無くして帰ってきたの
[サビ] 喜び 怒り 哀しみ 楽しむ
全てを忘れた鳥の瞳(メ)から
雫が 一粒 頬を 伝う
泪の意味は―……
― ワカラナイ ―...籠ノ鳥
ありぃ
-
「…さぁ、ようやく仕事も一段落したわ……
私が忙しくてあの人が会いに来てくれないのなら
私の方から会いに行きましょう…」
るかは笑いながら裁縫箱を片付けると
仕度に取り掛かりました。
「あの人驚くかしら…今の私を見たら何て言うかしら…
『もう浮気なんかしないよ』って言うかもね…フフフ」
るかは尚も笑...円尾坂の仕立屋 第五幕 -青い襟巻の男-
Miyux2
-
店に戻ったるかは裁縫箱を取り出しました。
「それにしても貴方も酷い人ね
私を見た途端『初めまして。こんにちは』だなんて
まるで私達他人みたいじゃないの。嫌な人」
るかは笑いながら言うと
最後にあの裁縫鋏を取り出しまして――…
「『だけど仕事は頑張らなきゃ』」
あの口癖を言いました。
「あら貴方、『こ...円尾坂の仕立屋 終幕
Miyux2
-
るかに肩を叩かれた男は振り向きました。
そして――――
『 』
次の日の朝、
るかはいつもの様にお店を開ける準備をしていました。
今日は町中が酷く大騒ぎしています。
「今日は随分騒がしいわね。何かあったの?」
るかが近所の人に聞きました。
「あれ?!るかちゃん知らないの!?
ま...円尾坂の仕立屋 第六幕 -青い襟巻の男 弐-
Miyux2
-
「生きていてごめんなさい」
*
あの惨劇から数ヶ月。
私は町外れの教会で新たに暮らし始めた。
静かな教会。教会の近くには小さな港が有るが、余りそこに人は近寄らない。風が強いからだという。
そんなある日、革命で王女が死んだと風の噂で聞いた。
―当たり前だと思った。
今まで黄の国の国民を苦しめ...白ノ娘 ―4―
haruna
-
私の名前はイヴ
え,苗字?
えーっとねぇ,確か,むーんりっと?
だったかなぁ?
あんまり、覚えてないの
必要ないことだから
私はね
この森の奥の方にあるお家に二人で住んでるの
とっても優しい私のおっとさん
私がお家に帰るといっつも...moonlit bear ……っぽいもの。夢見る女の子が出てきますw……
アリサ
-
※注
悪ノPさまの「悪食娘コンチータ」をほのぼの感動系に
解釈できないものかしらと挑戦をした末の小説です。
原曲のイメージを愛している方には読む事をお薦めしません。
母のいない、そのような日常が続く中、コンチータは確実に焦りを覚えて始めていた。思いつく限りの食材は口にしているはずだ、考え付く...コンチータ様 ほのぼの別解釈してみた(後編)
雨鳴
-
http://www.nicovideo.jp/watch/sm2500648とhttp://www.nicovideo.jp/watch/sm2844465を聞いてから随分経ちました。
改めて聞いてみて、やっぱり泣かされて、自分なりに補完してみようと思った結果です。
不都合があれば、削除します。
...【ココロ】勢いに乗ってssにしてみた。【ココロ・キセキ】
Co2
-
彼女は、俺を許してくれるだろうか。
<千引の石に罅入れて>
―――ああ、俺は死んだのだな。
ぼんやりと霞んだ景色の中で、俺の頭の隅の方がそう結論を出した。
感覚は、ある。意識も、ある。それでもここは「違う」のだと、心が確かに理解していた。でなければ、こんなに全てが曖昧であるはずがない。
自...千引の石に罅入れて
翔破
-
これは白黒P様の「鎌を持てない死神の話」をもとに投稿者が妄想と捏造で書かせて頂いたものです。
白黒P様ご本人、及び楽曲「鎌を持てない死神の話」とは無関係です。
原曲のイメージを崩されたくない方はバック推奨。大丈夫という方のみお進み下さい。
また、作中に流血表現がありますので、苦手な方はご注意下さいま...きっとあなたも私と同じ【鎌を持てない死神の話捏造】
ミプレル
-
「こんばんは、――男爵令嬢様」
あなたは相変わらずお赤いのですわね。とても輝いていて眩しいですわ。
口元に扇子を当て、どこかの令嬢が嫌味ったらしく声をかけてくる。
「あら、リューネブルク子爵令嬢様。こんばんは。お褒め頂ありがとうございます、光栄ですわ。」
いくら私が低級貴族だからといって、礼儀も知ら...悲しそうな顔をした道化師 ‐clown with an unhappy face‐
冬馬
-
わたしは可愛いお人形を持っているの。レンという名前よ。
私の言うことにはハイ、ハイと頷くとっても従順なおもちゃ。
檻の向こうでわたしに跪づく、とても綺麗なおもちゃ。
そして、何と言ってもレンは生きているのよ。自我だってあるし壊れ難さは段違い。
どうして手に入れたのだったかしら。覚えていないわ。
気付...私的篭ノ鳥
翔破
-
―――これは、夢だ。
レンは、目の前の光景を見るなりそう認識した。気付いたわけではなく、言うなれば、そうであることを“知っていた”。
そこはきらきらと輝いていた。
何処か遠く、このレンが知る世界ではない遠い世界で、それでもガラスの壁の向こう側にいる彼等は彼が良く知る彼等であり、同時に全く知らない彼等...死にたがりの君と生きたがる僕。【2】
夏乃