大和 一狼の投稿作品一覧
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君が一人寂しく悲しんでいる
僕は何も出来ずに見ていた
僕は声を掛ける「大丈夫?」と
君は何も言わずにうつむいたまま
どうして何もいってくれないの?
僕は頼りないのかな?
「どうする?」 考えるけど・・・
僕は何も無い ちっぽけで・・・
だけど――――
君を笑顔にする為に僕は歌をうたうんだ...君に笑顔
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彼女はこの時、とある一角に横倒しになった錆びれたロッカーを見つけ、そこに身を隠しました。
扉を閉める時に、遠くで必死になってその場から離れる彼を見ます。
彼は彼女の向かったであろう場所に笑顔を向けたそうです。
それから、時間が流れました。朝を迎えた時にはロッカーの外が騒がしくなりました。
何人も人達...奏でる想い歌~捧げるは賛美の歌か鎮魂の歌か・・・~12
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車が工場の外で停車して、4人の外国人が入ってくる。
ジェシー達にとっては自分達の国の人間、しかしここでは異国の人間達だ。
「遅かったな」
そう言って身長が170前後で細身、三十代前半の男がやって来た客を迎える。
「ソーリー、ミスターオオグロ」
と流暢な日本語で返す異国の男。
「ブツの一部だ、確認して...奏でる想い歌~捧げるは賛美の歌か鎮魂の歌か・・・~11
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その夜、リンは一人ホテルの窓から外を眺めていた。
町の明かりは夜の世界を彩る、その光景はどこに行っても余り大差ないのだなと感じた。
リンは考える、自分はこの光景の一つのようにジェシーと共に溶け込めるのだろうか・・・と。自分達がやった事は解る、本来ならジェシーは刑務所、リンは解体だろう。
それを何も無...奏でる想い歌~捧げるは賛美の歌か鎮魂の歌か・・・~10
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ジェシーはリンが今まで着ていた服の入った紙袋を持って歩く。リンは買い与えられた白のワンピースでジェシーの前を歩いていた。
道行く人達がリンの姿に目を奪われる、リンは時よりその視線に恥ずかしそうな顔を見せる。
ジェシーはそれを満足そうに見ていた。ロボットは言え、女の子なのだからお洒落をという考えでの事...奏でる想い歌~捧げるは賛美の歌か鎮魂の歌か・・・~9
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その孤児院には、ミシェル以外にもジェシーの子供の頃を知る人が何人か居ました。リンはそんな人達からジェシーの子供時の話を聞きます。彼はどんな子供だったかとか、急にマフィアに入ると言い出して聞かなかったとか。大きくなって急に顔を見せて、足を洗ったからと言って少しの間ここに身を寄せていた話。ミシェルの最初...
奏でる想い歌~捧げるは賛美の歌か鎮魂の歌か・・・~8
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ジェシーがリンに話を終えたのは夕方を過ぎた所だった。ジェシーはリンに、夢中になって過去を話した。何故かは解らない、過去の話をするのはリンが初めてだった。
リンと過ごして既に一年の月日が流れていた、それゆえ彼女と心が通じ合っていたのだろうか・・・それともジェシーは彼女にそれ以上の何かを求めたのか、ジェ...奏でる想い歌~捧げるは賛美の歌か鎮魂の歌か・・・~7
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この時です、リンは彼に詰め寄ります。
何故自分は彼と一緒に仕事が出来ないのか、何故自分は只歌を歌うだけでそれ以外見ている事しかさせてもらえないのか。
彼は困り果てました、何故そこまで食いついてくるのか不思議に思ったのです。
ですが彼とリンは様々な仕事をこなす上で互いに心を通わせるようになりました。
...奏でる想い歌~捧げるは賛美の歌か鎮魂の歌か・・・~6
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時は流れて、裏社会にある噂が流れ出す。
それはとっても恐ろしい噂だ。
闇夜に響く幼い歌声。
やさしく闇夜に響き聞くものを魅了する、その歌声を聴いたのならば確実に命を落とす。
『セイレーン』と呼ばれ恐れられている殺し屋の噂だ。
深夜0時丁度、月が綺麗な空の下、とある海辺の倉庫街の一角にジェシーの姿があ...奏でる想い歌~捧げるは賛美の歌か鎮魂の歌か・・・~5
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アマンダはリンをロボットの調整用のベットに連れて行く。
「そこに横になって」そう言って指差す。
リンはこくっと頷いて、ベットに横になる。それから、アマンダはリンの頭や、腕や体といった場所にある小さなジョイントホールにコードを付けていく。
「大丈夫か?」
ジェシーは近くの椅子に座って、アマンダの作業を...奏でる想い歌~捧げるは賛美の歌か鎮魂の歌か・・・~4
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しばらく車を走らせていたが、とある駐車場に車を止める。
「降りな」
少女にそう言って、車から降りるジェシー。言われたとおり少女も車から降りる。
「付いて来な」
そういって、歩き出す。少女はまた言われたとおりジェシーの後ろにピッタリと付いて来る。
辺りは商店街といった感じの場所だった。夜中だったので、...奏でる想い歌~捧げるは賛美の歌か鎮魂の歌か・・・~3
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辺りは静まり返っていた、客達はみな非難したのだろう。外からはパトカーのサイレンが鳴り響いている。
「引き上げるか」そういって死体の上に銃を放り投げると、死体に背を向ける。
ジェシーの前には、一人の少女が立っていた。黄色の髪の毛に頭には大きな白いリボン、セーラー服のようなデザインの上着にショートパンツ...奏でる想い歌~捧げるは賛美の歌か鎮魂の歌か・・・~2
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どの社会にも、表と裏があります。
表の生活をする人には裏は見えず、裏で生活する人には表を見ずの社会。
このお話はそんな裏の社会のお話です。
裏社会で有名な『ヒットマン』と呼ばれる男、名前をジェシー・ウエスト。
彼の職業は殺し屋です。依頼を受ければ、どんな人でも殺します。ですが、殺しの値段は彼が決めま...奏でる想い歌~捧げるは賛美の歌か鎮魂の歌か・・・~1
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玄関には、詰まれたミクの荷物。ミクは家の二階にある俺の部屋の隣の親父が倉庫として使ってるスペース。俺達はまず二階に上がった、倉庫を住めるように片付けるのが最初の仕事だ。
親父の仕事関係の専門書やら、海外にもよく行くための荷物やらが散乱していた。
「少しは片付けろよ・・・」
惨状を見た俺からの一言。そ...奏でる想い歌 新しい家族3
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「よう、遅くなったぜ・・・」
背後から声がした。声の主は誰もが解る人物、親父だ。
俺は背筋が寒くなった、母さんはなんか簡単に受け入れてくれたが親父はどうなんだろうと思ったからだ。
「なんだ、早く帰るってお前は遅かったんじゃないか」
おやっさんが親父に声を掛けていた。俺は後ろにゆっくりと体を回す。
「...奏でる想い歌 新しい家族2
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午後八時、仕事場からおやっさんの運転するセダンタイプの車で俺の家に向かう、後部座席には俺とミクが座っている。
俺は先の不安でいっぱいで、外を眺めていた。一方ミクはこれから始まる生活が楽しみなのか笑顔を浮かべていた。
そういや、田島さんが別れ際に言っていたのが彼女の感情表現プログラムはこれまでの経験が...奏でる想い歌 新しい家族
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おやっさんは、タバコに火をつけて煙を吐き出す。
彼女が最初に世に出たのは、キャンペーンガール的な存在として一般用ではなく業務用としてだった。
色々な店やイベントに出ては、様々な歌を歌ってそれらのアピールをするのが目的。
昔、彼女のプログラムが色々な人達に使われて色々な歌を歌っていた。それに目をつけた...奏でる想い歌 出会い・2
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只時間が過ぎていく、惰性の様に生きている・・・。
そんな言葉が頭の中で、浮かんでは消えていく。なんの変哲も無い普通の生活。
流れに身を任せたまま俺は普通に高校に通い、つまらない授業を受けている。
高校生活も残すところ一年、将来なんて考えもしない、普通にどっかの会社に就職して仕事をして・・・社会の一部...奏でる想い歌 出会い・1
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とある病院のとある病室、ベットに横たわる少女と隣に座り見守る少女。
「お願い、私の変わりに届けて欲しいの・・・。私にはもう時間が無いから」
そう言って、ベットの少女は見守る少女に渡したメモリーチップ。
「コレが、私の生きた証・・・。ずっとここに居る私が唯一残せるもの」
見守る少女は、そっとメモリーチ...奏でる想い歌 プロローグ
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降り注ぐ雪
冷たく静かに
熱を帯びた君と私
優しく包んでいく
君はいつもそっけない態度
どんなに私が想っていても
君は曖昧で
君はいつも優しくする
どんなに私が傷ついていても
君は暖かくて...2人の時間Short ver. 歌詞